兄から久しぶりに連絡があった。家族用便利連絡網LINEグループも存在するにはするのだが、よほどのことが無い限り、互いに連絡などしない。決して不仲というわけではない。互いに筆無精でまめな性分ではないから普段から連絡をしないというわけだ。「便りの無いのは良い便り」という奴である。
さて、昨夜、そんな兄から連絡があった。曰く、「今までずっとあんな環境で戦い続けてきたんだから摩耗して当然。春までゆっくりすれば良い(大意)」とのこと。やめてやめてやめて! その攻撃は、今の我に効き過ぎる。オレは外で泣く……月一恒例月の障りデバフシーズンとの合わせ技でぐずぐずだった赤鬼は、涙腺に特攻ダメージが入り、だばだば泣いてしまいましたとさ。だばだば。
戦場は違えども、兄も同じくびょういんで働いている。私のあれやこれやなんかの事情には共感できるだろうし、胸に去来するものが他の家族よりはあるだろう。彼と同じ戦場から逃亡してしまったオレに思うところなど積もるくらいあるだろうに。どうして。こんなにもやさしくできるのだろう。お兄ちゃんだからか。そっか。
もらったやさしさを返せるようになりたい。そのもらったやさしさにふさわしい人間になりたい。春になったら、「大丈夫だよ遠坂。オレも、これから頑張っていくから」と笑顔で言えるアーチャーにオレはなる。
改めて決意した冬の朝にございます。それまでは大いに甘え、休養に努めます。家族の送迎運転手も謹んで務めます。さんきゅー、マイ・ブラザー。