2025/1/9:日記

Aqu4
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公開:2025/1/9

『まちカドまぞく』、『法思想史』、『犯罪学リテラシー』、『最後のユニコーン』、『Philosophy of Law』を変わるがわるに読む1日だった。

ドウォーキンは、権利を真剣に捉えるならば、法を単なる命令やルールの体系として見ることはできず、法にはなんらかの内在的原理が含まれていると考えうほかないとしたようだ。かなり彼のイメージが良くなった。一方でラズは強い法実証主義者らしい。もっとも、法実証主義 vs. 自然法思想という対立自体が意味を失っているという話もあって、やっぱり法概念論っていまいちなんだかよくわからない。規範倫理学の義務論と功利主義の対立もそうだけど、実践哲学って突っ込んで考え出すとそもそもどういう種の対立なのかが判然としづらいような対立が多い気がする。

「犯罪の原因を解明するためには、まず何よりもそのサンプルとして犯罪者を特定しなければならない。しかしながら、この犯罪者とは誰かとの問いは難問である、たとえば、仮に犯罪者を刑務所に収容された者と考えても、(中略)それは実際に犯罪を行ったとして裁判所で有罪判決を受けた者の一部にすぎない。そうであれば、有罪判決を受けた者を犯罪者とすればいいと思うかもしれないが、警察に検挙され、検察に送致されたとしても、その多くは、たとえ犯罪を行ったことが明らかであっても、起訴されないのである(中略)。さらにいえば、犯罪とされる行為をしていても、そもそも警察等に発見されない者もいる。したがって、なんらかの基準にしたがって集めた犯罪者のサンプルからデータを収集し、興味深い理論を導き出したとしても、実は見当違いのことをやっているにすぎないという可能性がある。たとえば、捕まりやすかった者、有罪となりやすかった者の特徴を示しているにすぎないというようにである。また、受刑者の特徴を調べたとしても、それは刑務所に収容されたことでもたらされた特徴なのかもしれない、このように、犯罪学の歴史は、こうした問題を克服していくための方法論上の歴史という側面を有している」(『犯罪学リテラシー』法律文化社、p. 11)

正月休みが明けてから初めてキャンパスに行った。休み気分をいつまでも引きずっていないで気持ちを切り替えていかないと。生協の書籍部で本を少し買った。レヴィナス関連の本。本当はヴェイユの『重力と恩寵』も買いたかったけれど、ちょうど売れていたようだった。


ねこあつめ。みかんの箱に入る靴下さん。

@aqu4
「僕みたいな麗しい者は、生きていると感慨に耽ることがままある。そういった現実で得られる経験こそ、素晴らしい劇中歌にとっては欠かせないものなのさ。」