

東京国立近代美術館で『コレクションを中心とした特集 記録をひらく 記憶をつむぐ』を観る。己がもたらす影響に自覚的でありながら確かな力をも持つ画家や写真家、編集者が生み出すひとつ一つには、文脈を断ち切るほど観る者を惹きつけてやまない魅力があり、静かに感動するとともに恐ろしくも思う。
おざぶ書庫で大田ステファニー歓人『みどりいせき』を読み終える。会えてうれしいと素直に言えればもっと愛してもらえるだろうか。昨日会った友人たちの屈託のない笑顔を思い出す。和室に吊るされたまんまるの照明が左右の窓に反射して、ここには満月が3つある。