ジャンプ+で連載されている、漫画『ふつうの軽音部』でELLEGARDENの「ジターバグ」を主人公鳩野ちひろ(通称はとっち)たちのバンドはーとぶれいくが演奏を披露した。私はこの曲を知らなくて、漫画を読んでからamazon musicで音楽を探して聴いた。きっと、日曜日から同じことをしている人が日本中にたくさんいるんだろうなと思う。
音楽を物語の背景として利用することをいいのか、悪いのかはわからないけれどもこの音楽を聴いていると、はとっちが高校軽音部を舞台にふつうの文系部活動をしていることが思い出されて胸が熱くなる。
はとっちは歌声に特徴があるタイプのボーカルで、人によっては「上手くない」と感じるタイプ……なんだと思う(あってる?)。そのため人によっては残酷な評価をポンと下してしまうし、一般受けではないからお客さんが集まりにくいという部分がある。一方でライバルの鷹見はボーカルとして一般的に上手いタイプで、さらにビジュアルもいいと来た。差は歴然で、それどころか部外者である元同中(おなちゅう)の成績優秀生の女の子に公園でギターを奪われ歌が上手いことを見せつけられたりするような主人公だ。
けれども、はとっちはそうやって上手い人が周りにいたとしても、自分の未熟さと向き合い公園で弾き語りの練習をしたり、「自分はまだどこかで恥ずかしがっていた」と心の内の葛藤を認めたりもする。とても熱い主人公でもある。
そんなはとっちの音楽への向き合い方がこの曲の歌詞のテーマとぴったりで、曲を聴くだけではとっちのふつうの軽音部の活動が思い出され読者に力を与えてくれる。私はこの曲を聴いていると自分が創作活動をしているときに勇気を出さなきゃという場面で守られているような気がしてくる。
それから、高校時代の文系部活で自分が「イケてない」グループとみなされていたことも同時に思い出される。その時は顧問を含めて何となく馬鹿にされている感覚があってすごく悔しかったけど、でもそういう思い出も「私はあの時頑張ってたもんね!」といい思い出になる気がする。
ああ、ELLEGARDENの「ジターバグ」いい曲だなぁ。
ELLEGARDEN「ジターバグ」の歌詞 / 歌詞検索サービス「歌ネット」 https://www.uta-net.com/song/36558/