zine(自主制作小冊子)の編集をしている。すごく楽しい。中綴じ製本なので、ページ数は多く使えない。掌編小説が2、3編くらいの小冊子というのが、丁度いいスケールだろう。ささやかさがよい。
表紙がまだ未定だ。あの人に描いてもらえたら最高だろうな。という作家さんがたくさんいるけれど、ぼくは貧しいので依頼できない。装丁画の相場ってどの位なのだろう…。3万円じゃ足りないよな…。
そういうわけで、表紙も自分で作ることになる。忙しいけど、ゆっくりじっくり行こう。
昔は奇跡のようなインスピレーションを待って、たまたまテンションが降りてきた瞬間にがーっと書く。みたいな創作姿勢だったのだけれど、今は違う。調子のいい日も悪い日も、習慣のように書いている。奇跡も才能も信じていない。家を目指して歩き続けたヘンゼルとグレーテルのように書いている。歩かなければ、たどり着けないのだ。
地味で、ドラマチックでなく、どこか諦観的だが、今はこの姿勢が気に入っている。駄目なものを書いてしまうことと、それを忌避するために何も書かない。という二つの選択肢を前にした場合、ぼくは迷いなく前者を採る。
書かずに死ねるか。