怒りがその種子だとするならば、ひとは例外なく身の内に暴力を宿している。
戦争や虐待、おぞましい悪質な暴力。それは違う世界の出来事ではなく、一人一人の身の内に住むささやかな怒りの延長であり、集結なのではないだろうか。
ぼくのなかにも暴力がある。たくさんの暴力が。すべての人の中に、それはあるんだ。そして、誰もが自分の中の暴力と戦っている。
怒ることは悪いことだ。と、多くの人は教わってきただろう。だが、怒ることが悪いのではない。悪い怒り方があるだけだ。とぼくは思う。良い怒り方とはなんだろう。例えばロックンロールだ。それは人を傷つけるどころか、解放に導く優しい怒りだ。
これから、ぼくはどのようにして怒ろうか…。