2024年5月9日(悲鳴が聴こえない)

 開け放した窓の向こうで、カモミールとローゼンゼラニウムの花弁が揺れている。透き通った青空の向こうから、心地よい風が吹いてくる。あの青の向こうに、悲鳴と涙が轟いている。何故殺され、奪われなければならないのか、わからないまま失われてる人々の声が、ここまで届かない。彼らが失われ、お前なんかが生きている理由はなんだ。という声がする

 でも、だめだ。命に疚しさを感じてはならない。それは、奪う奴らの思うつぼなんだ。声を上げるしかないんだ。