2024年3月27日(ぼくは樹で、此処は森)

「生きることが怖い」と自覚するひとは少なくないだろう。でも「生きることの何処が怖いのか」を詳細に語れる人は、そう多くない気がする。

ここでは、個人的な、仔細な、重要な恐怖が「生きる」という言葉の巨大な曖昧さのなかに包含されてしまっている。森のなかの樹のように。

ぼくは樹であって、森ではないのだ。森が鳴いているのではない。一本一本の樹が鳴いているのだ。