2024年4月25日(宝石の国)

 市川春子先生作「宝石の国」が最終回を迎えた。言うまでもなく、すばらしい作品、すばらしい最終回だった。ヒューゴー賞やネビュラ賞にまんが部門があれば、間違いなく受賞しているだろう傑作だった。

 そう言えば、古本で買ったハインラインの「異星の客」の解説に「いつかSFが市民権を獲得する日が来るかもしれない…」みたいなことが書いてあって、おいおい何言ってんだと思ったことがある。当時は純文学がもてはやされ、SFは亜流、コミックに至っては軽視さえされる風潮だったようだ。時代は変わる。

 しかし。「宝石の国」のような、本格的なSF(と括っていいのか?)が、Twitterのトレンドになるほど大規模に受け入れられるような世の中なんですね。日本人すごいな。

 作品がどの程度受け入れられるかと土壌は、やはり時代によって変わるわけで、この手の仮定に意味がないことを承知の上で言わせてもらえば「エヴァンゲリオン」や「チェンソーマン」は、やはり時代の欲求に計らずもコミットしていたものと思う。

 今。時代は何を求めているんだろう…。ちょっとメディアを見渡して考えてみようかな。