なんだか、色々なことがスムーズにいく日だった。
掃除もすいすいできたし、日課の小説も詰まることなく進んだ。ザワークラウトを浸ける余裕さえあった。でも、もっとやりたいことがある。模様替えもしたいし、書く時間もとりたいし、味玉とレモン塩も作りたいし、鰹も漬けておきたい。猫草を買いたいし、床の補修や、鏡の水垢を落としたり…。
一日が48時間になればいいのに。と、のろまなぼくはしばしば思う。ぼくが二倍で動く、あるいは行動を二倍効率化する。というのはどうだ。
一番いいのは、行動主義者でいることだ。思い立ったら、できることをやる。それが結果的に一日の時間を伸ばし、ぼくの速度と効率を上げるだろう。でも、頭のなかで怯えたこどもや冷笑主義者の影が、しばしば行動の邪魔をして、ついつい立ち止まって、終わらない彼らの話を聴いてしまう。まあいいや。おまえらもついてこい。一緒に行こう。全部パレードにしてしまおう。暗黒ドン・キホーテになろう。恥も外聞もなく、世界の平和を祈ってやろう。
誰がなんと言おうと。