2024年2月13日(虐殺の母)

ぼくとガザの人たちと、どう違うのかがわからない。言葉や文化や歴史の話ではなく。生命の重さが、尊さが、どう違うのかがわからない。

大人たちが子供を殺していい世界には何が足りないんだ。止めろと訴える声が足りないのか。止めてくれ。

殺された子供達と、殺されないぼくの違いがわからない。子供が一人殺されることは、全世界が消されることと、どう違うんだ。

命は世界の破片などではなく、灯火ではないのか。どのような理由で、世界を暗くしようというのか。

黙っているぼくの隣で、次々と火が消える。ぼくの目は見えなくなる。子供が殺される音が聴こえる。ぼくの耳は聴こえなくなる。

沈黙を引き裂かなくては。それは虐殺の母なのだ。