2024年4月5日(聖戦士ダンバイン)

「聖戦士ダンバイン」を観ている。日本最古の異世界転生ものともいわれる、富野由悠季監督のアニメーション。

「海と大地の狭間」という異世界バイストン・ウェルの世界観は、アーシュラ・K・ル=グウィンの「アースシー」からのインスパイアがあるのだろうか。ナウシカへの対抗意識があったというのはあまりにも有名だけど。

 「アースシー」や「指輪物語」をはじめ、ある種のファンタジーには、現実の持つぬくもりをいい意味で誇張する作用があると思う。宇宙世紀(ガンダムとか)のアニメーションよりも、世界の体温を感じられるという意味で、ぼくは断然こっちの方が好きだ。昆虫をモチーフにした生体的なロボットのデザインや、湖川友謙さんの人間味あふれるキャラクターデザインの艶めかしさがまたすばらしい。

 細部まで作りこまれた「バイストン・ウェル」という異世界のファンタジー性(馬車が走ってたり、人々が穏やかだったり、妖精が登場したり)が、この頃まだ殺伐としていた黒富野の棘を上手く中和している。

 オープニングのフレーズをベース・スラップでやってみたいのだけど、何処かに楽譜ないかなあ。