デザインを始めるとき、まず手を動かし始めてから頭の中で整理をしていき、コネコネしていった末に形にしていく。そういうスタイルもあるのだろうけど、一定のクオリティを得つつ形として成そうとするには結局のところ遠回りになってしまいそうだと気が付きつつある。
あれこれ無意識的に、無作為的に手を動かしていって結果的に良さげなものが出来上がったとしても、そこには自分の意識がなく、どうしてこうなったのか説明することも難しいし再現性もない。センス一本で進んでいく天才肌のアーティストならむしろそうした方がのびのびと作業が捗って良いのかもしれないけど、そうでないなら闇雲に本番の作業を始めるのはよした方が良さそうだ。
なら、どういった姿勢でデザイン作業を始めた方が良いのか。結局やっぱりまず良く考えて構想を練ってからといった感じになりそうだ。「よく考える」言うは易し行うは難しだ。この良く考えるを実践する方法として考え始めているのが連想ゲームである。
例えば、年賀状のデザインを考えようとなった場合――今年は辰年だ。辰年といえばドラゴン、ドラゴンといえばブルース・リー、そういえば身近に名前に"青"が付く人間が三人いるわ。なら青が三人でブルース・リーを三人重ねてそれぞれにパーソナリティを付け足したデザインに仕立ててウケを狙ってみよう――といった具合。これならなんでブルース・リーやねんと言われた際にもこの連想ゲームを説明すれば納得もしてもらえるだろうし、何より一応はロジカルであると思うし説得力が出てくる。
うまくいく保障はないけれども、何か具体的なアイデアを生み出し構築していくきっかけとして重宝するのではないか。と考えている。