スマホを新しくした。今まで使っていたのはiPhone7と6Sだ。契約乗り換えのついでに機種変更を、とスマホショップの店員に申し出たとき、上客の予感にクリームを前にした猫のような顔をした彼が「7と6S!!? iPhone7と6Sですか!?」と素に戻って叫んだぐらい、iPhoneとしては化石である。
iPhone化石ではアプリが頻繁に落ちる。アプリとぼかしたが要はポケモンGOである。伝説ポケモンレイドバトルにおいて、もう一息で倒せる、というタイミングでアプリが落ちると自分でもびっくりするような悪態が出る。ポケGOは悪くないし、スマホも悪くない。現にこれほど本体がちんちんになる(※注1)まで頑張ってくれているのだから。悪いのはいつまでも古いスマホに拘泥する私だ。
※注1:全く愛知にゆかりがないのに、愛知の方言のオノマトペが面白く、たまに頭の中で使ってしまう。ものが熱くなっていることを"ちんちん"、というのは、おそらくひどく熱せられたやかんの表面がちん、ちんと軽く鳴る金属音を表しているのだろう……などと勝手に筋道を捏造して楽しんでいる。ちなみに、ときんときんもお気に入りだ。
新しいスマホは最新機種でもないのに12万円もした。じゅうにまんえん! 少し前まで働いていた職場の手取りがそのぐらいだった。(派遣会社に中抜きされまくっている司書の給料は極端に安い。)ひと月分の給料にひとしいiPhoneを、私は不安げな両親のまえでクレジットカードを出し、「一括で」と言った。支払い処理をしているとき気絶するかと思った。二昔前、お笑いコンビ・レギュラーの、あるある探検隊というネタが流行った。その導入では決まってコンビの片方・西川氏が唐突に気絶をする。私も彼のように座ったまま白目を剥いて「フグゥ~~」と言いそうだった。しかし私にはあるあるさんとこの探検隊を呼んでくれる相方は存在しないので、スマホショップのブース内で必死で正気を保とうとするしかないのだった。
つまりそういう経緯を経て、ポケモンGOが落ちないスマホを手に入れた。ポケGOが落ちないので近所のルートがいくつも探索できるし、レイドバトルもジムバトルもし放題だ。今まではルートとジムバトルを1回ずつすれば充電が虫の息になっていたのに。
新しいiPhoneでは、顔認証システムなるものを恐る恐る使っている。出先ではマスクをし、メガネをかけ、目深にかぶった帽子、という風体なので、スマホが私だと認識してくれないのが悩みではあるが、おおむね気に入っている。これ、夏場にサングラスを常用するようになったらどうするんだろう。
まだマナーモードをどこから設定するか解らず、旧スマホからいちいち設定している。最近スクショのしかたを再発見した。同時に押すボタンが今までとは違ったので、すべてのボタンを2つずつ同時に押すことで発見した。本体側面右側に1個、左側に2個のボタンなので、せいぜい3パターンだ。(※注2)
※注2:これを確認するために、「誰でも理解できる組合せと順列」というHPをいくつか確認したが、さっぱりだった。中学だか高校の数学なので公式などを習った覚えはあるのに、得たはずの知識はどこに消えたんだろう。一生懸命教えてくれた先生たちに申し訳ないな。
とにかくそうして手探りで色々できるようになるのが面白い。調べれば一発でわかるのだが、その暗中模索具合が楽しい。
ただ、手のひらに余るほど本体が大きいのはいただけない。ケースをつけたものの、本体の重さに私の脆弱な握力が負けて何度も取り落としそうになった。ヒヤリハットもこれだけ続けば対策せねばならない。
検索してみる。やはり皆昨今のスマホの巨大化には困っている由。手首や指に通すストラップを付けて落下を防止すればいいとの事で、さっそくわくわくと手持ちのビーズ類を吟味し、デザインをあれこれ考えている。ハンドメイドでアクセサリーをほそぼそと作るようになったせいで、需要があると見るや、嬉々として供給したがるのだな。
【案1】刺繍リボンに裏地をつけ、金具をつけてストラップにする。(手持ちの刺繍リボンに長さがない・裏地リボンがない・金具がない。保留)
【案2】ファルファーレビーズを輪っかにしたものに金具をつけ、ストラップとする。ゆるめのブレスレットの端がスマホに繋がる形状。(ファルファーレの量が足りないが、足りない分はチャームなどつければいいか。不用意に糸が切れないよう丈夫なテグスなどを使う必要あり)
ということで、まず案2を試作してみよう。出先で糸が切れて崩壊する危険性があるので、案1の方も少しずつ材料を揃えて作ってみるつもりだ。
買ったスマホをどうにか自分に馴染ませようとしています、という日記でした。今はスマホアクセサリーなどを考えて浮足立っているが、クレジットカードの利用明細を見ると何度でも白目を剥きそうになる。フグゥ~。大切に大切に使って、せめて7,8年は持たせたい。次に機種変更を申し出る際、ショップ店員が「iPhoneXX(※注3)!? iPhoneXXですか!?」と目を剥くぐらいには長持ちさせようと目論んでいる。
※注3:正直に機種名を書いてもなあと思い、これを伏せる。いろいろ言いたい人や詳しい人が多い分野では無駄に燃えそうなものを置かないことが大事。