ブギウギ第23週「マミーのマミーや」

asanohikari
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ブギウギが終わるんだなとひしひし感じた今週の展開。寂しいな。先週の世代交代の続き。半年のガン闘病の末、梅吉がこの世を去る。最後まで隣人を愛し笑顔にし、明るく優しくお父ちゃんらしい最期だった。大阪時代はダメ夫、東京ではダメ父だったけど、Uターンした香川では好きな仕事を得て多くの人に頼られ好かれていい晩年だった様子。終わりよければすべてよし。

スズ子が梅吉の最期に「お父ちゃん嫌や」と縋って大泣きしてたのを心底羨ましいと思った。自分が親を見送った時、たぶん劇中のスズ子と同じ年頃だったけど、自分の悲しみを出すことができなかった。それよりもホッとした、「ああこれでこの人はこれ以上苦しまなくて済む、よかった」と。対外的には朗らかでしっかりした人だった私の親は、家では苦労も多く常に悲しそうで楽しくなさそうで孤独を嘆きお酒に溺れている人だった。周囲には一切見せないその姿を私にだけ見せる人だった。だから私は小学生の頃からずっと親の保護者のような気持ちだった。親が急死して普通の人は経験しないその対応に追われながら、真っ先に親が苦しみから解放されたことに安堵し、死後しばらくして自分の肩の荷が降りたことに気づきホッとした。悲しみはあったのに。

一方、スズ子の生みの親のキヌは、貧乏な再婚で苦労し農作業中の怪我で足が不自由になったようだが、優しい息子たちに囲まれて今は幸せだと言う。それを知った後でスズ子が愛子に言う「(あの人は)マミーのマミーや」スズ子は全てをありのまま受け止めることができた。また一段階スズ子が大人になった。

今週のブギウギを見て思った。子どもが成長するにつれ、親の仕事は子どもの保護から自分を生きることに変わるのだと。親が楽しそうに生きること、それが子どものためになる親の仕事、家族の幸せになる。子どもが経済的に自立できていない私はもう少し保護の仕事が続きそうだけど、早く解放されて自分の幸せな毎日を考える身分になりたい。