主にジェスチャードローイング(以下ジェスドロ)で使っているクロッキー帳(マルマンMサイズ100ページ裏表)の3冊目を使い切ったので振り返ってみようと思う。ジェスドロと共に定期的にさいとうなおき先生のクロッキー会に参加した絵もあったので貼ってみた。
(左)多分2018年くらいのやつ。当時の職場で「ポージングではジェスチャーが重要」という話と共に、Prokoさんの動画を紹介されたのでやってみた。よく分かんないけどこんな感じ…?で描いてる。(右)さいとうなおき先生のクロッキー会では、どこから描いていいのか分からね〜と思いながら描いていた記憶がある。
(左)多分2022年くらいのやつ。ジェスドロのことはすっかり忘れており、何となく参加した砂糖ふくろう先生のセミナーでジェスドロが再登場する。日本で教えてくれる人がいたんだ…という驚きがありつつ、ジェスドロがどういうものなのか理解する。当時色々悩んでいたこともあり、とりあえずやってみるかという精神で、できるだけ毎日描いた。(右)短時間で描くということに慣れてきたので、さいとうなおき先生のクロッキー会でもそれらしいものが描けるようになった。
何となく行き詰まりを感じて『たてなか流クイックスケッチ』を購入して、読みながらちまちま描いた。棒人間にラッピングラインを引いただけで、立体的な人型に見えてくるのが面白い。『たてなか流クイックスケッチ』は、棒人間から少しずつ人型に近づけていく工程が丁寧に書かれていて取り組みやすいし、書いてある内容もステキなのでオススメの一冊。
(右)1体2〜3分で描くということに慣れすぎて、5分も時間をもらっても何を描けば…?状態になる。(左)先日4ヶ月ぶりに描いたジェスドロ。描き方をすっかり忘れているので、また1からやったほうがいいなと思いつつ、今は美術解剖学を優先したいかなというところ。
ジェスドロを初めてみて良かったと思うことは、純粋に絵を描くことの楽しさを思い出せたことだと思う。自分の場合、絵を描くことに対してハードルが高くて、描き始めると最初は楽しくてもだんだん辛くなっていくことが多いので、短時間で描けて失敗してもダメージのないジェスドロは楽しい。本来、絵を描くことは趣味で楽しいからやっていたはずなのに、すぐにそのことを忘れてしまう。あわよくば、「うまく描いてやろう」とか、「人に見てもらおう」とかそういった感情が邪魔をする。そういうときに息抜きとしてできるジェスドロはいい。たまにやってくる「今日も何もしなかった」という感情が起きたときにも、5分でもジェスドロをすると「でもジェスドロはやったしな」と思えるのでオススメだ。本当は「何もしなかった」ということはないと思うのだけど、1本でも線を引いたという証拠が紙なり画面なりに残るので、自分のしたことをちゃんと認められる気がする。そうした積み重ねが今、手元に600ページ分あると思うと、よく続けられたものだなと思う。ただ数えられるうちはまだまだという話もあるので、のんびりと続けていきたい。