カーペットの上に置かれた低いテーブルにパソコンをのせ、テーブルの脚とカーペットとの隙間に両足を差し入れて座り、今日の日記では何を書こうかと、暗くなったリビングを眺めながら考えていると、最近こたつでばっかり寝ちゃうと言った高橋さん(バイト先の先輩)の姿が思い浮かび、今晩もこんなふうに座りながら、眠ったり起きたり、こたつを点けたり暑くて消したりするのを繰り返しているのだろうか、ベッドで眠れているのだろうかと思う。この前の朝礼では、つねに穏やかな高橋さんが珍しく、最近ずっとストレスやばくて、と強い口調で言った。なにがあったのだろう。聞く勇気はなかった。
サークルの後輩と高円寺で遊ぶ。ずっと行きたかった「ヤンヤン」では柴崎友香『宇宙の日』と松波太郎『カルチャーセンター』、その下の「えほんやるすばんばんするかいしゃ」では石井桃子『ノンちゃん雲に乗る』、「蟹ブックス」では佐藤文香『渡す手』という、これ以上なく充実した買い物をする。来月のちくま文庫では『百年と一日』やダルウィーシュの詩集が出るし、山本浩貴(いぬのせなか座)の単著もこれから続々刊行されるらしい。本屋に行けば本を読まなきゃいけないなという気持ちも高まる。購入はしばらく控えた方がいいだろうけど……
明日はバイト。目下の課題本であるフローベール『ボヴァリー夫人』が全然進まないのだが、今日読んだところは、中心人物たちとはまったく関係のない時代・場所・人間がいきなりセリフスタートで登場したりなどしてすこぶる面白く、細密すぎる描写から大雑把な語り(今日読んだところはこっち)まで幅が広い、と思う。明日も読むぞ。