十年ものの財布

Leben mit Katze
·
深緑色の小財布

十年ほど前に京都で働いていた時に、北山にあるalphabetで見つけた深緑色の財布に一目惚れして、当時の私には高かったが思い切って買った財布を今も使っている。どこのブランドというわけでもないが、イタリア製というだけで心は踊り、この財布を一生使っていこうと思ったものだ。革製品なので使い続けていくうちにどんどん色の深みが増し、今では一見黒色のようだがよく見ると深い深い緑色なのである。十年使い続けているのに今のところ致命的に壊れた部分もなく、なんとも良い買い物だったと思う。

しかしながら最近オランダに引っ越しして、素敵な財布を見つけてしまった。SECRIDというブランドのものである。オランダ人の友人数人が持っていて、とても良いというので気になっている。オランダではカード決済しかできないところもあるぐらい、現金を使う機会がない。そんな中で今使っている財布は十分に小さいけれど、さらにもっと薄いSECRIDの財布に浮気しそうである。

とはいえ今の財布も十年使ってくたびれているので、たまの旅行での現金入れとして使えばいいかと思いつつ、まだSECRIDを買う決断はできていない。でも欲しい。最近あんまり物欲がないので、この欲しい気持ちは大切にしつつ、しかし買うかどうかはもうちょっと先延ばしにしてみる。

@atsukotominaga
オランダに住む日本人です