卓球をしていた小学生時代、チームで誰よりもサーブ練習していた。18時半から21時までの規定練習。学校が終わってすぐ体育館に行って、練習が始まるまで1時間以上ひとりで台を出してサーブ練習していた。
とにかくいろんなサーブを試すのが楽しかった。こういう回転はどうか、コースはどうか。これは試合で使えそうだ。シュラガーみたいなフォームで出してみよう。昨日試合で見た選手を真似てみよう。
10歳のサーブ練習はクリエイティブな時間だった。とにかく没頭していた。ひとりで過ごしたあの時間は、なにか熱中することの楽しさを教えてくれた。そして、自分で考えて試行錯誤するおもしろさ、できたときの喜びを学んだ。
人生の大きな財産になっているあの時間が、今のアイデンティティの礎になっている気がする。それぐらい豊かな時間だった。自由だった。
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こうやって自分の経験を振り返ることは、過去に浸るようでバカにされる側面もあるが、自身のアイデンティティを理解する上で大切なことだと思っている。自身を理解することは人生のなかでとても楽しいことのひとつで、そして日々がしんどいときに、そのアイデンティティの理解が自分を助けてくれる。