日記(2025/11/26)

八月の光
·
公開:2025/11/26

 朝、昨晩仕込んだ豚汁と納豆ご飯。パウチタイプの調理済み野菜(人参とかゴボウ、大根なんかが入っているやつ)を初めて使ってみる。さっと一煮立ちさせて味噌を溶かすだけで、便利。変な意地は張らず、こういう時短商品をもっと活用していこう。

 通勤電車でサミュエル・ベケット「モロイ」を読み始める。何が書かれているのかよくわからないが、読んでいるとげらげら笑いたくなる。元気が出る文章だ。「お前のことはチャリとは呼ばない」で一日笑っていた。

 結局私は起き上がり、松葉杖をとり、道路に降り、そこに自転車を見つけたが(思いがけないことだった)、前にそこに放っておいたにちがいない。手足が不自由でもこの時代には自転車に乗ると、ちょっと幸せな気分になったということに私は気づかされる。私はこんなふうにやってのけた。フレームの上の両側に松葉杖を縛り付け、不自由なほうの足を前の車輪の軸の出っ張ったところにおき(どっちの足だったか忘れてしまった、いまでは両方とも硬直している)、もう片足でペダルを踏んだ。それはチェーンのない自転車で、こがないでも惰性で走るやつだ。そんな代物が存在するとすればだが。親愛なる自転車よ。おまえのことをチャリとは呼ばない。緑色だった。おまえのお気に入りはいつも緑だった。理由はわからない。喜んで再会したい。喜んで細かく描写してみよう。

 (河出書房新社サミュエル・ベケット「モロイ」宇野邦一訳、21頁)

 午前中はメールやデータ・資料整理、細かい問い合わせ対応に費やす。時間と労力のかかる大作業にかかる前に、一度身辺整理をしておきたい気持ちになる。少し整理を怠ると、メールや資料でいっぱいになってしまう。精神的除草である。

 午後はひたすら大量作業にかかる。作業自体は複雑ではないが、とにかく量が多くて手順が多い。22時までやるが終わらない。続きは明日以降。なんとか貯金を作っておきたいところ。

 駅まで全力で走り、電車に駆け込む。帰りの電車で引き続き「モロイ」を読む。

@augsutus
主に日記を書いています。