こんにちは。
ウブドは今日も鳥の声に満ちています。
バリ島は年中あたたかということもありいろいろな国の人が訪れていますが、今特に多いのはロシアの人です。
昨年の2月にウブドに来たときもあちこちからロシア語のような言葉が聞こえてきていたのですが、今も引き続き、多くのロシアの人がバリ島に滞在しているようです。
リゾートホテルのプールでは小さな子どもを連れたロシア人のファミリーがいることがよくあります。
それを聞いてあなたはどう感じますか?
わたしは正直、昨年バリ島にロシアの人が多くいると知ったときビックリしました。
自国が戦争をしているときに、のんびりバカンス気分で過ごしているの?って。
でもきっと、日本が戦争を始めたらわたしもきっとどこか、年中あたたかな国に行くだろうなとも思うのです。
家族や子どもがいたら、みんなで安心して過ごせる場所に逃れるでしょう。
先日までお隣に住んでいたイタリア人のカップルはロシアから逃げてきた青年に会ったと話していました。
ある日、車を運転していたら止められて、数日以内に軍隊に入るように言われ、翌日にはロシアを出てバリに来た。銀行は差し押さえられてしまった。と。
カップルはそれ以来その青年には会っていなくて、今どうしているのだろうと心配していました。
国を出るのも命懸けです。
もうこの先一生、戻れないかもしれません。
ニュースを見ていると、戦争がその国や人々の人生の全てになっているように見えるけれど、実際には日常の中に戦争がある。
たとえ戦争があったとしても、日常を少しでも穏やかに楽しく過ごしたいと思うものでしょう。
そんな風に受け止める気持ちと、でもやっぱり同時に、どうなのだろうと思う気持ちもあります。
国外に逃れている多くの人が声を上げたとしても、国は変わらないのでしょうか。戦争は終わらないのでしょうか。
この穏やかな日常と同時に、戦い、血を流し、涙する人たちがいる。
日々を穏やかに過ごし、出会った人とほほえみ合うことの積み重ねが世界をつくると信じる一方で、それだけでは変わらないものがあるのだと打ちのめされる。それでもやっぱり自分にできることは日々の小さなことだと感じる。
そんなことを、鳥の声を聞きながら考えています。