小説が読めない。1冊の間にいろんな出来事があって、その度にああだこうだ言いながら生きている小説の中の人たちに会いたいのだが、それと同じくらいわたし自身が大変で、彼らの人生を引き受けることができない。
そんなに重く考えなくてもいいのだが、本を読んで彼らのことを想像しているととても体力を使う。楽しくなったり悲しくなったり怒れたり嬉しくなったりほっとしたり笑えたりするのが小説の醍醐味だが、それが大変で仕方ない。多分、文中になにが起きてもふーん、という気持ちひとつで終わらせようとしたら読めるのだが、そんなのつまらないと思ってしまう。
本は色んなことを教えてくれる。感情をはじめ、少しためになることから、全然どうでもいいよということまでバラエティに富んでいる。また、本を読んでいると新しい自分や、知らなかった事実に気付けるのでとても楽しい。
そんな読書体験を再びできるのはいつになるのだろうか。