2024年6月前半まとめ

awawai
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公開:2024/6/14

今日は外気温が最寄りの温度計で35℃を記録していた。まだ夜が25℃以下なのでぎりぎり溶けずにいますが、場合によっては溶けていてもおかしくないでしょう。6月前半のまとめです。

・由無し事

無理せずいきましょうとは他人にも言うし自分自身に対しても思うけれど、いつでも毎日が「ちょっと無理しなきゃいけない日」だったりする。賃金の発生に関わらず、そのことに共感している状態だと、つい他人が無理をする気持ちも分かって「そうだよね」と同意してしまう時もある。同意自体はきっとわるいことじゃないんだけど。

「休んだほうがいいよ」が、努力を否定するように聞こえてしまってつい眉が吊り上がる、だれも悪くないのに、固結びされた靴紐みたいな精神が、余裕のある生活をはなから否定する。これはわたしの思想じゃなく妄想が原因だ。病気に由来するものなので治療しなければならない。自他に寛容でない居心地のよくないプレッシャーが場に生まれてしまうのは、出来る限り避けたい。

それゆえ、セルフケアを重んじたり配慮やコンプリメントが行き届いている新しい職場には良い意味で衝撃を受け続けている。

風が強い。市内を自転車で走り回る生活をしていると、向かい風でヘルメットが取れそうになるわカゴに入れた軽いものは吹っ飛ぶわ漕いでも進まないわで手強い。でも今日は暑かったからもう少し吹いてくれてもいいよと思った。

以前、日記で攻殻機動隊についてわりかし熱く語っていたのを思い出し、自分の日記と攻殻の原作を読み返した。

ある程度自分自身の発言に納得はする。とはいえ、特定のコンテンツを名指しして手放しにべた褒めというのは、なんと言ったらいいのかな、わたしが目標とする世の中に対する態度として歪みがあるというか、物書きの端くれとしてもやや偏りのある思想が出てしまってあれだなと感じるので、多少の追記をしたい。

今の自分からするとさすがにきついところもある。目のやり場に困る素子の露出とセックスアピールの強すぎる服装なんかはその筆頭として挙げられる。一応、政府支給の最高水準のフィジカルを具えた全身義体ゆえに「その」身体の強調、「それ」を「アイデンティティのシェル(殻)」として扱うことの特別さを強調したり、身体的な複数の快感覚に対して貪欲で奔放な一面を表現しているのかな、とか考えはする。するが、単純に軍隊やら政治やらで高齢の男性ばっかり出てくるから色気が欲しいとか(女性の総理大臣もいるが作中で広告塔と明言されている)、当時の製作陣がああいう格好の女性を好きだっただけなのだろう多分。

あと自我と個性と複製と模倣についてかなり掘り下げたアニメシリーズが有名なのに、コンテンツ自体がセルフコピー量産というか、そういう傾向にあるのではないかと思わなくもない。こういった点をふまえてなお学ぶところの多い作品だと思っている、という姿勢です。というか「露出多くて無理」で切り捨てられないくらい、自分にとっては様々な考え方や興味のチャンネルを増やしてくれた作品で、創作する上で忘れられないというのはやっぱり大きいな…。さっくりと批判的な文章が書けないことが判明した。

以上の諸々については自分のために明文化しておきたかったのですこしすっきりしました。

・生活

引越しをする。新居、ではなく分散拠点、トランジットポイント。ルームシェアではない一人住まいの賃貸。苦手意識のあるインテリアを、ロジックの実践で経験値を積みながら楽しみたいです。お金はないが時間はある。

わたしはいったん物を置き始めると、そこを倉庫だと認識して、平たいところがあればドカドカと隙間なく置いてしまう。そこでインテリアデザインを再勉強し直している。無秩序にならないよう、置いてあるもの同士の共通点を作る(=リレーション)という概念は、インテリアの前段階の片付けにもかなり役立つと思った。

音楽と本がお好きな方(まったく知り合いとかではない)のルームツアーの動画を見て刺激を受けたり参考にしたり。音楽関係の具象のリレーションめっちゃ良い…。

新しい職場での仕事が始まっている。月〜金はパソコン作業で、AIによる自動音声やオーディブルのような読み上げ機能の音声データをチェックして、読み違いやイントネーションの不自然さなどを修正する仕事だ。つまりデジタルコンテンツ産業の下請け。まだ研修中で覚えることも多いが、まずはひたたむきに仕事を覚え、仕事内容を創造的なことにも発展させ得たら良いなと思う。

日曜日はこれまでと同じ飲食店での仕事が入っている。結局週6で働く。

販売スペースに手作りの楽器群がやってきて、マスターやその音楽仲間が集いにわかに賑やかになった。音楽と楽器のパワーすごい。わたしはその中の手作り二胡を貰い受けた。

この一年で、生活共同体の構成員間の距離をほどよく置くのが、自分の心の均衡を保つためにかなり重要な要素だと気づいた(前提として【独りが好きだが一人で生活するのが困難な者】の話)。バランスよく必要な孤独を手に入れつつ、他人や福祉に頼るのは現状の社会システムではあまりに難しいと感じる。これで仕事も、(望む人は)育児や勉強なども各自うまくやれというのは相当厳しい気がする。

弁当作りが平日の習慣になった。

疲れていたり面倒な日は作らない。スーパーのストアインベーカリーの惣菜パンでもいいしおにぎりだけでもいい。

気分転換と自己効力感が生まれるように、手軽なDIYのように作れたらいい。大変だと思い始めたらやめ、やりたくなったら再開する。ストレスのかかることは増やさないでいたい。

・創作

文フリ東京や岩手には行けなかった&行けない予定だけれど、東京の開催日に合わせてエア参加しようと思いコピー本を作った。まず制作できたことに対して自分を褒める。前より出来に納得しているし、内容も面白い。

・読書(積読含む)

『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』三宅香帆

『おにいちゃん──回想の澁澤龍彥』矢川澄子

『サード・キッチン』白尾悠

『プロジェクト・ヘイル・メアリー 上巻』アンディ・ウィアー著/小野田和子訳

『法治の獣』春暮康一

月刊『地平』創刊号 地平社

『わたしが正義について語るなら』やなせたかし

『新しい文学のために』大江健三郎

本を読みたい。月に一冊でもわたしの寿命の一部をこの本とともに燃焼した!と言える読書がしたい。意気込みはあれど新しい職場と新居への引越しで頭がいっぱいになり、メンタルもバランスをとるのが難しい。そろそろ、レースカーテン越しの光を見つめて瞑想したり、じっくり紅茶やコーヒーを淹れる時間を意識的に摂ったほうがいい気がする。

・音楽

最近よく聴くのは相変わらずKAKUBARHYTHM所属のミュージシャンと、GLIMSPANKY、OUTRAGE、MEGADETHと、最近発見したエストニアのフォークメタルバンドMetsatöll。ネットサーフィン中にみつけた「スティーブ・アルビニ録音の名盤10選」という記事で紹介されていたアルバムなども。

PJ Harveyの音楽を背景はまったく知らずに好きなのだが、その中にこの人の仕事があるとは知らなくてへぇ〜となった。

記事で始めに紹介されていたShellacは、マスロックをぜんぜん知らない自分としては何がどういうふうにとは説明できないながらも好きな感じだった。

音楽は良い。この頃、日常生活に対して気負いすぎている節があって、好きなヘヴィメタルの曲を無心で聴いている時に、これが癒しか…と思った。

放っておくと本来必要なものを無意識のうちに削って生きてしまうから、余裕やゆとりを生命と同じくらい大事にしたい。バイトくんが日曜日休みにしてほしいと言ってきたのでますます休めなくなったが…。でもバイトくんにも余裕やゆとりが必要なのだろう。

これ以上がんばらないでいいところはがんばらない、「がんばらないこと」をがんばって疲れる時もあるけど、なんていうか、考えすぎないで過ごしたい。

@awawai
趣味で小説を書いたり祭りに行ったり鳥を吸ったりします。 lit.link/prmtlbrtori