岐阜駅本の市振り返り/新刊の展望

awawai
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公開:2025/3/6

岐阜駅本の市にてお世話になった方、本を手に取ってくださった方、遠方で当サークルのことを気にかけてくださった方、主催者さんやスタッフさんのおかげで無事イベントは終了しました。応援いただきありがとうございました。今回は、イベントの振り返りや思い出、個人制作物の展望などを軽く述べます。

当日、わたしは絵本や絵画を制作されるながさわえつこさんとご一緒しました。ふたりにとって貴重な経験になった、と打ち上げの席で語り合いました。わたしにとって、誰かと同席して出店するのは初めてでした。なによりまず、寂しくない! なんて素敵なことだろうと思いました。お手洗いも気兼ねなく行けるし、ちょっと何かを食べるのも恥ずかしくない。話し相手がいて心が死なずにすみました。わたしの誘いを快諾してくださったながさわさんへ、最大級の感謝をお送りします。

ながさわさんの作品もここで紹介したいのですが、ご本人がSNSなどを準備中とのことで、わたしも続報を待つひとの一人です。とても魅力的な猫の絵画や、優しいタッチの絵本を描かれる方です。いつかご紹介できたら……という個人的な希望。

わたしも、今回に合わせて名刺(本の栞にもなりそうなもの)を作りたかったのですが、時間切れで惜しかったです。ご厚意でロゴマークを用いた名札は作っていただきました。ながさわさんには、コピー機やラミネーターなど機材面でも大変お世話になりました。

本の市は、岐阜駅に直結している複合施設内に特設会場をもうけて行われました。施設の2階が古書市、3階が自主制作物即売会でした。あたりまえといえばそうかもしれませんが、ご当地色のある本が人気だった気がします。

自主制作物即売会系のイベントがまだまだ少ない地域なので、物珍しそうに見ておられた地元の方が多かったです。駅なので、お買い物や移動の途中というような多様な客層が特徴的で、文フリの時とは一味違う感触でした。一つの目的のためにハコに集うのも良いものですが、通りすがりに見てもらうのも、とてもとても良いものですね。地元でそれが叶うとは……。そのことがいちばん嬉しかったです。

作品についての振り返りですが、もっと「岐阜」感を増し増しにしたほうがウケがよかったかな…? という印象です。とはいえ即売会初心者の自分は、通りすがりに誰かの目に入るだけで嬉しさいっぱいです。これはもしまた岐阜で出店の機会があれば次に活かすことにします。

お隣は以前本を買ったことがあるサークルさんで、いろいろお話をして頂きました。こまやかにお気遣いもいただいて大変感謝しております。ながさわさんのコミュ力に終始助けられていました。

全体的に東海地方カラーのつよい面々が揃っていて、もっとゆっくりお一人お一人とお話したかったです。ブース数はたしか50〜55組くらいだったかな? 昨今の即売会イベントと比べたら小規模ですね。それでも、作品をじっくり観たりお話を伺っていると回るのに時間がかかります。

消極的すぎると思われるかもしれませんが、個人的にはこれくらいの規模がちょうどいいです。それでも十分人酔いするくらいにはたくさんの人に来て頂けたみたいでした。そういえば、駅だから入り口みたいなものがなく、入場者数がわからないんですよね。数にこだわらずにすむ形というか、そんなところも好ましかったです。

毎回言っている気がしますが、もっと作品づくりをていねいにこだわりたい。文化的な余裕のある人間になりたい。イベントに参加すると、みんな必死にその時間を作っているんだなと思えます。

郡上を舞台にしたお話はぜんぜん書き終わらないので、いったん(むりやり)形にしました。読んでくれた方がすべてを忘れたころに完成版ができるでしょう。ずっと制作途中では自分がしんどいし、永遠に前に進めないので、いったん区切りとして新しい作品制作に移ります。

以下、新作についての話です。登場人物の立場や外見、作品のテーマ(何を伝えたいか)などに触れるネタバレ?かもしれません。みてもいいよ〜という方はどうぞ。


「ベガ」というMCネームの謎めいたラッパーをキーマンに据えた、夢渡りのお話を書きたいと思っています。短い話を書くのが得意なので、出来上がりのイメージとしては掌編集みたいな感じ。ちなみに同名の実在人物がいるかどうかは未調査ですが、自分は「人の名前って被るものだからあるていどはまあ…」という考えです。

まだ3000字ほどしか形にしていないので、出来上がってみたらぜんぜん別のお話になっているかもしれませんね。今言える情報としては、ベガさんは超絶筋肉もりもりのミケランジェロの作品みたいな肉体美のイケメン設定だけど、わたしの描写力と文体ではうまく伝わらぬおそれがある、ということです。容姿の、殊に美醜についてはほとんど触れないのが常なので。

でも、韓国の歌手やラッパーのファンになって以降、「良くも悪くもかなりのひとが美醜に囚われているのだな」とよく思うので、外見のことを作品で取り扱ってみたくなりました。たとえば、アイドルという存在がファストフードのように圧倒的な消費をされる存在であることへの憤りや罪悪感などと絡めて、とか……。難しいテーマだなと思いつつも、書けるように書くつもりです。

得意な掌編集という形態にしたら自分で思うより早く出来上がるかな? 作品の精度と制作速度の関係にもちょっと気を配ってみたいです。

長くなりましたが今回はこの辺りで。読んでいただきありがとうございました。

@awawai
趣味で小説を書きます。 lit.link/prmtlbrtori