メイクが好きだ。
と言うと、リアルで私をご存知の方は少しびっくりするのではないだろうか。
なぜなら私は、仕事がある日を含めたほとんどの日をノーメイクで過ごしている。
メイクをすること自体は好きだ。だけど、メイクを落とす作業が苦手だ。
これは料理をすること自体は好きだけど、後片付けをするのは苦手だ、ということと似通っていると思っている。
あるいは、旅行に行くための荷造りはたのしいけど、荷解きが苦手、みたいなことなのかも。
食器洗浄機はあるのに、全自動メイク落としガジェットはないこの世の中。いやあったとて、肌への負担とかを考えると利用はしないのかもしれないけれども。
私はメイクを落とす工程がすこぶる苦手だ。
濡れた手で利用できるメイク落としは肌への負担が強いし、使い心地の良いメイク落としは乾いた手で利用する必要があり、すぐにも心地よい湯船に浸かりたいという欲求を阻害する。
とはいえお湯落ちコスメはなんか仕上がりが微妙だ。せっかくお金を出してコスメを買い、手間をかけて顔面お絵描きするならそれなりの仕上がりにしたくない?
メイクは楽しい。メイクをした自分の顔はなかなか悪くないと感じている。それなりにイケてる気がしている。(ナルシストと呼んでくれ)でもメイクを落とす工程がすこぶる苦手。
だから、メイクをしたい日しかメイクしない。接客をする日、気合を入れたい日、気分が乗った日。
社会人としてメイクをすべきだ、という思想は薄目で無視して生きている。一時期メイクをしなさすぎて、むしろノーメイクの顔を「メイクしている顔」だと誤認されてたくらいだ。メイクした顔見て、普段ノーメイクだったと気づいたらしい。周囲の認知なんてそんなもの。
義務メイクをしないからこそ、わたしはメイクを好きでいられているのかもしれない。
わたしはメイクが好きだ。これからも純粋な気持ちでメイクが好きだと言い続けられるわたしでいようと思う。