さみしいというのとは違うけれど

ayan
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旅先で通りを歩いていて、ふと「あの人とここに来たなあ」と思い出した。当時は気にも留めてなかった景色だけど、こんなに後になってもきっかけさえあれば、記憶は取り出せるんだな。

この喫茶店に入ったな、とか。ご飯食べるところを探してこのあたりをうろうろしたな、とか。ずっと頭にあったわけじゃなくて、その通りの雰囲気とか、建物の外観を見た瞬間に、いろいろ蘇ってくる感じ。

さみしいというのとは違うけど、年月が経ったという事実を改めて認識する。

ある場所が自分にとって特別になるのは、記憶がくっつくから。封をした過去をいまさら開けようとは思わないけれど、記憶がくっついた場所があちこちに存在するのが歳をとるということなのかな、と思う。

@ayan
愛知県在住フリーライター @warashibe