昨日、人生で初めて、「オタ活をやめよう」と思った。
なにがあったというほどのこともないが、昨日は、大きな書店にふらっと行ったのだった。さまざまな本たちが目に入り、欲しいな、と手に取るも、予算の都合で買えないものばかり。
どうしてこんなに予算がカツカツなんだ? 5月のイベントの物販のために、ほそぼそと貯金をしているからだ。
急に虚しくなった。グッズなんて、本に比べたら全然楽しめないというか、単に場所を喰うだけじゃないか。
オタ活、やめよう……。
とはいえ、もう人生の一部みたいになっているものを、いきなり全部ごっそりなくすのは無茶なので、グッズ収集から抑えていこう、と決意した。
大切なモノ?
さて、今日のテーマは「あなたの1番大切なモノ」だ。大切な、と言われて、「代わりのないもの」を連想した私は、すぐに首をかしげることになった。
私の持ち物は、ほとんど買い替えのきくものだな……?
あるあるネタ:本
読書家の大切なモノあるあるは、やはり本だろう。前述の通り、私も本は好きだ。自分の本が多すぎて、実家の自分の部屋だったところに、みっちり詰まった本棚と、自分のアパートにも、みっちり詰まった本棚が、ある。
近頃流行りの分散型SNSならぬ、分散型本棚……いや、なにも嬉しくないな。
読みたいときに、実家にアクセスしないといけない本があるというのは、やはりストレスになる。どうにか一ヶ所にまとめられないものか。……電子書籍にしてしまえば、端末さえあればいつでも読めるのでは?
本を分解してスキャンする、いわゆる「自炊」には抵抗があるので、稼ぎ始めたら少しずつ電子書籍を購入していこう、と思っているところだ。
そんなわけで、紙の本への愛より、収納場所への悩みが上回っているあたり、1番大切なモノは本ではなさそうだ。
あるあるネタ:PCやスマホ
最近の人でいうなら(私もじゅうぶん最近の人だが)、PCやスマホが1番大切なものとして挙がるかもしれない。私も一瞬、スマホが1番大切なのではないかと思った。
が、よく考えてみると、スマホ本体に保存されているデータなどたかがしれている。いまどき、ほとんどすべてのデータはクラウドに保管されており、スマホが壊れようと、PCが壊れようと、大した痛手ではない。
スマホやPC本体に、特別思い入れがあるわけでもないし、これも違いそうだ。
……データを「モノ」と換算していいのかは議論の余地がありそうだが、今回はナシということにしておく。
1番大切なモノ、あった!
じゃあ私には大切なモノがないのか? と部屋を見回していたら、こればっかりは代わりのない、大事なものを見つけた。
それは、我が家のプリンターである。
一見、なんの変哲もない安物のプリンターだが、特別な思い入れがある。
もう10年近く前のことだが、私はふと思い立って、とある散文詩のコンテストに応募した。ありがたいことに佳作をいただくことができて、散文詩はカレンダーに載ったし、賞金も手に入れた。
その賞金で買ったのが、このプリンターなのだ。
当時収入らしい収入のなかった私にとって、その賞金でなにかを買うというのは、たとえて言うなら「初めての給料で高級品を買う」みたいな意味があった。これからも文筆活動を続けたい、賞にも出したい。そう思って、文書印刷に優れたプリンターを選んだのだった。
その後、特に賞に出すこともなく、日頃の印刷に使われているプリンターだが、5回の引っ越しにも耐えて、まだ現役である。これはもう、私とプリンターの相互の愛のなせるわざだろう。これからもずっと一緒にいたい、そう思う。
これが、私の1番大切なモノ。代わりのない、唯一の相棒だ。