正確には17日、準備を含めると16日、軽い遠足をした。朝6時半起床から始まる1日、土曜日だというのに電車が混んでいて久しく忘れていた満員電車を体感。あれで毎日通勤通学してる人らBig Love!感謝と感動をしていたら乗り換え場所を間違えて待ち合わせに2分遅れた。
久しぶりの友達は久しぶり感なく昨日も家のとなりで丸まって寝ていた猫のように目が細かった。そんな猫が絶対にスクリーンで観たいし観てほしいと熱く鳴いた豚が主人公の映画『紅の豚』を視聴。リアル初期ジブリ視聴者からすれば作風がガラリと変わった宮崎駿らしからぬ紅の豚は食わず嫌いで初視聴。内心、友達には失礼ながら朝1の映画館で興行収入がそれほどでもなかった事実の紅の豚は空席が目立つと思っていたけど結果はビッシリ満席で逆に怖く、不安になったまま飛空艇のエンジン音が館内に鳴り響く。
拝聴後、数分黙る。というか食らってしまい呆然。ジブリはそんなに好きじゃないし、なんならSNSの普及によるファンからの好きの押し付けで嫌いまであったけど紅の豚よかった。特に出演者全員が『気持ちのいい奴ら』なところが昨今にはない清々しさで逆に現在の自由を謳うわりに窮屈でうっとおしい毎日へのカウンター。ほんと『そういうのは人間同士でやってくれ』がまんま現代へのアンチテーゼ。となりを見ると同じく呆然とした友達がいて猫から豚になったのを確定。ブヒブヒではなく強い意志を持って飛空艇に乗り込み、映画館を後に。
次に飛空艇が降り立ったのがプラネタリウム多摩六都科学館。花小金井で下車してから歩くこと数分でその前に乗り換えた新宿の街並みが異常だと意気投合し、猫ときどき豚が森おじさんと握手。ガチりとスクラムまで組み、乗り込んだ多摩六都科学館で日向ぼっこをしながら竜巻みたいなメニュー表示された移動販売のクレープを頬張り、無事プラネタリウムで爆睡。結局、科学館内に併設された人体や生物の不思議と石の歴史、それと科学館入り口で走らせていた何分の1蒸気機関車のほうがテンションブチアゲでプラネタリウムは奇しくも成功とす。
遅めの昼食はラーメン。友達が金目鯛白湯と焼きあご出汁で悩んでいたのが面白かった。結局焼きあご出汁を食べながらブヒブヒ、そのままカフェでパーフェクトなパフェまで食べてブヒブヒ。もちろん森おじさんも森豚へ変身。
豚2匹が最後に降り立ったのがすみだ水族館。行ったことがあるけど実際は記憶違いで初来館。魚たちの説明文は少なくThe水族館というよりはアクアリウム(水族館とアクアリウムは同義語だけど個人的にアクアリウムのほうがデザイン特化の認識)
安定のクラゲ、圧巻の鮫、まさかの金魚を眺めて終わりと思いきやカフェが併設されており『魚を見ながら酒が飲める』地獄みたいなアトラクションへと堕落。あれは最高に最悪な贅沢で年パス買って週末ひとりで飲む場所が見つかってしまい、人生の終わりが見えた。
全日程を終えて友達とはお別れ。前日から違う友達とも遊んだ疲れからか流石に限界かとまで意識がポヨポヨしていて豚から猫に戻っていた。友達と別れてから森おじさんはひとり繁華街へと歩く、理由はいきなり自宅の部屋に戻るのは感情の整理が追いつかないからで知らない人たちに囲まれて研磨された身になることでまた新鮮な気持ちになれる。最後に誰もいない道で両手を水平に広げて走る飛空艇ごっこをして無事アキレス腱を痛めて帰宅。雑な風呂掃除を終えて入浴し、風呂に入るの人間の尊厳〜と叫んで長い遠足終了。明日は1日寝腐るのが見えた。
たくさん奢った。往復の旅費も奢り、流石に友達も困っていたけど自分の親愛なる友人のひとりが鋼の錬金術師が大好きで『すべてが等価交換だと思うことで世の中は円滑に回る』と話していたのに深く感銘を受けた結果でお金は目的ではなく手段のひとつと強く感じたまま、またひとつ持論を錬成した。