16日

あ 罪
·

阿久悠って悪友で韻を踏むんだな、そんなことを思ったのは今日が悪友の誕生日だったから。

悪友は容姿端麗で仕事も出来るし愛嬌もある所謂パーフェクトな存在だが、それらをすべて覆す男運のなさが実に愉快で観ているだけでロールプレイングゲームをしている気分になれるのが楽しい。悪友は何度も倒れては教会で神父から『おぉ、しんでしまうとは情けない』と叱咤され、交友の切れた関係者の棺桶を引きずりながら棺桶を増やし続けているイメージ。ボクはその教会で祈りを捧げるNPC爺さんで(またしんだんだ、あの人)と横目で見ている。

ただその悪友がいま病魔に犯されて弱っている。そうなると流石に笑えない。勇者は絶対にしなない、毒も麻痺もあまり関係ないから勇者であって、そうでないならNPC。男運の悪いNPC。そんな勇者ならざる者に自分ができることは自分にできる範囲で優しくするしかない。それが教会で祈るだけのNPC爺さんができる唯一の奉仕なんだろうなと阿久悠の歌詞『北の蛍』を見てメチャクチャ怖いこと森進一に歌わせてるの棺桶を連ねる勇者だわ。