たまたま。それは金柑。決してえっちな意味ではない。金柑の品種名。
何年前だろう?宮崎旅行に行った。帰り道にお土産を探していたその時に、名前に驚いて笑いながらふざけ半分で買ったのが出会い。
当時はこのくらいの量で600円近くの値段で、どちらかと言うと高級なフルーツだったと思う。
ふざけ半分で買ったから、ふざけ半分で食べた。
噛んだ瞬間にそれを……誰になのかは自分でも分からないが、「ごめんなさい!」と謝った。こんなに美味しいものをふざけながら食べてはいけないと思ったから。
それまで私は生の金柑があまり好きではなかった。酸っぱくて苦くて渋いものだと思っていた。
たまたまは違った。まず甘い。糖度は16度以上だという。そして、苦味は少しあるものの、甘さの中にあるほんのりとした苦味はむしろちょっとしたアクセントとして良い塩梅だ。酸味はほとんど感じないが、柑橘としての爽やかさもちゃんとある。
こんなに美味しい金柑があるのか!
今までの金柑に対する悪いイメージを覆す、感動的で衝撃的な出会いだった。
ただ、知った当時は値段がお高くて頻繁に買えるものではなかったが。
それが今では当時の半額以下で買える!
明日、絶対に買おう。絶対に。
食べたことがない人は一度くらい試してほしい。きっと、金柑の悪いイメージが変わるからーー