やさしくありたい

五月雨薊
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大型スーパーや総合病院でエレベーターを利用する時、ほかのお客さんの乗り降りに合わせ、開くボタンを押したり、「何階ですか?」と声をかけたりする。ちょっとした気遣いでお互い気持ちよくなれるのだったら、私は特に苦ではないほうだ。もともと人見知りではない性格だからなのかもしれない。

SNSのタイムラインで悩んだり困ったりしているフォロイーさんがいれば、リプライを送る場合もある。自分ではお節介な性格だと思っているのだけど、おおむね好意的に受け止めてもらうことが出来て、表立って怒られたことはない。たまたま運がよかったのだろうなと思う。

私は自分がしてもらって嬉しいことは、周りの人にもしてあげたいと思っている。そうやって善意の輪が広がればいい。お互いの負担にならない程度の、ちょっとした手助けで心が和らぐこともあると思うのだ。バスや電車で席を譲ったり、フードバンクに食料品を寄付したり、コンビニの募金箱に小銭を入れたり、出来る範囲でいい。

時には善意を踏みにじったり、揶揄したりする人と出会うこともあるだろう。世のなかにはいろんな人がいるから、他人を変えようと思っても難しい。わかりあう努力は大事だけど、距離を置く選択も間違いではない。無理のない範囲で他人に優しくすること、それは世のなかをほんの少しよい方向へと変えると信じている。