今日でアメリカ同時多発テロ事件から23年が経った。詳細は検索してほしいのだけど、当時の私はテレビのニュース速報で事件を知り、あり得ないような映像にひたすら恐怖した。象徴的な世界貿易センタービルが無惨に崩れ落ち、犠牲者、行方不明者は過去最悪の数に及んだのだ。その後、アメリカはテロ首謀者引き渡しに応じなかったアフガニスタンへの空爆を開始させ、約20年にわたって戦争が続いた。
2024年、いまの世界情勢はどうだろうか。パレスチナ問題、ウクライナ侵攻あたりの紛争は特に関心がなくても知っている人がほとんどだと思う。各々の正義を掲げていれば戦争はなくならない。過去の教訓から日本は憲法により戦争を放棄しているけど、自衛隊はあって軍事費も世界的に見て上位だ。国のトップである政治家たちは、戦争体験のない人がほとんどになっていて、軍事力の強化がしたいのかなという人もけっこういる。
そういえば、長崎県の平和祈念式典ではイスラエルの駐日大使を招待しなかったため、各国の駐日大使が参加しないという事態になったのだった。慰霊と平和への誓いを新たにする式典に、戦争真っ只中の国の代表を招くのはふさわしくないということなのだろう。信念をもとにした毅然とした態度だと思った。
私たちはさまざまな過去から世界平和の重要さを思い知ったはずなのに、いまだ理想にたどり着けないでいる。想像を絶するようなこの世の地獄が、海の向こうにあることを忘れてはいけない。