好きな役者さんやバンドマンが亡くなったことが何度もある。昨年は特に立て続けに、若い頃よく聴いていたバンドのボーカリストが3人も亡くなり、健康の大切さを痛感した。私もずいぶん無茶な生活をしていた時期があるから、長生きは出来ないかもしれない。
推しの訃報で一番こたえたのは、三浦春馬くんだ。新型コロナが流行し始め、いろいろとままならない環境のなかでの出来事だった。私が春馬くんを好きになったきっかけは、小栗旬くん主演の『貧乏男子』というドラマで、なんてかわいい子なのだろうと思って、人柄を知るにつれてどんどん好きになった。人柄といってもファンがわかることがすべてではないけど、ファンに見せてくれた一面もまた春馬くんの真実だと思っている。
春馬くんは真面目で、頑張り屋さんで、礼儀正しくて、年上にかわいがられるタイプだった。『ごくせん』などにも生徒役で出演したこともあり、同年代の役者仲間も大勢いて、ほんとうに愛されていた、いまでも愛されている人だと思う。愛は人を救う場合もあるけど、救えないこともあるのだな。春馬くんの身近な方々はもっとそう感じているだろう。
7月になると春馬くんのことを思いだす。こんなふうに、7月じゃなくても思いだすことはあるのだけど、出来るだけやわらかい気持ちで、ただ「好きだなあ」と思う。思いたい。亡くなった人のことを思う時、刺々しい言葉は要らないのだ。