いつか寒さには慣れるんだろうと思って我慢して、風邪をひくのがこの時期の定番だ。毎年、去年はどんな服装をしていたっけと思っても、思い出すこともできずにクローゼットの中から適当に引っ張り出した季節感のちぐはぐな出で立ちで外出し、結局これは間違いだったなと震えながら帰宅する。寒さには慣れることはないから寒いと感じたら着こみなさい。タイムラインの何某かがそう言っていたことを、最近やっと理解し始めて、今からぬくぬくと暖かい恰好をして真冬になったらどうするといった我慢すればなんとかなる法（そんな法はない）を、撤廃したのだ。今日は室内でダウンのベストを着た。かつては年嵩の女性はベストを好むのかわからなかったけど、この季節の端境期にはちょうどいいということがわかった。色んなことを撤廃し、導入して、この身体は変わりながら生きながらえている。寒さに慣れることはない。痛みにも慣れることはない。ただ鈍感になっていることはある。強いられている、みたいな被害者側の言説は使わないが、鈍感になってしまった、と途方にくれることはある。しかしながら、かなしいかな、鋭敏だったことが鈍くなり、鈍かったものが鋭くなることもあって、ちょうどよくなることはない。過ごしやすい季節も一年の中でほんの少しだもの。耐えながらも合わせながら、それで生きていくんだって。着こんだり、脱いだりしながら。なんか優等生ぶった日記になって居心地わるいな。もっと暴れはっちゃくな日記を書きなさい。はい。