唐突だが台湾に行ってきた。家族旅行である。
2月末に出発し約1週間、台北と台南に滞在した。同じアジアなので海外旅行というには少し近すぎる感じもありつつ、けれどあまりに密度が高かったので1週間”しか”行っていなかった(!?)という謎感覚に襲われている。楽しかったなぁ。いくつか胸に留めておくべきポイントがあったのでそこだけ先に紹介しておく。
・翻訳アプリは存外使える
・台湾人、英語を喋れる率が感覚的に日本に近い?のか通じない人と喋れない人が多い。北京語ちょっとでもかじって行ったほうがいい。喜ばれる。
・2月の台湾は普通に寒い(ヒートテックがいる)。雨も降る(超寒い)。季節の変わり目なので天気が不安定極まりない。
・Uber(タクシー)アプリを入れるべし。
我が家はあまり食道楽の質ではなく、どちらかというと観光を楽しむスタンスでいた。台湾って言ったらとにかくご飯が美味しい!!ってめっちゃ言うけど、逆に言うとそれ以外をなかなか詳細に聞かないので、美術とか、歴史とか、そういうのを中心的に見て回れるようにほどよく計画を立てた。ちょっと長くなっちゃうと思うけど、備忘録なので流し読みする感じで読んでくれると嬉しい。
<1日目>
実をいうと空港に着く前からだいぶトラブルに見舞われたりなどしていた(当日車の車輪がぐらっぐらになってることが道中発覚して、HONDAに駆け込んだ)。そして予定の少し前から家族と私は風邪を移し合ってしまい、体調はだいぶギリギリ。旅行行くなってコト……!?みたいな状況だった。よく行けたな……。
学生時代に台北には2度行ったことがあり、今回は久々の渡航となった。LCCのPeachに乗るべく羽田のエクセルホテルに前日入りをし、明け方6時の便にて出発。ターミナル内の駐車場を探すのに苦労した(1時間ほど並んで停められた)。
ご来光とめちゃでか富士山に見守られながら出発。桃園空港までは約3時間。時差は台湾の方が1時間遅い。そしてLCCなので特に何もサービスはない。
午前10時ごろ到着。無事着いたら早速その場で台湾ドルへの換金と、スマホ用のMicroSDカードを購入する。これはワンポイントだけど、絶対にポケットWi-Fiより現地のMicroSDカードのほうが良い。使用日数で購入できるので、コスパと携帯物としての楽さが段違いだと思う。ネット利用量の制限も特にない。5Gと4Gで選べるが、4Gで十分どこでも繋がる(逆に5Gはまだ不安定と聞いた)。お姉さんがその場でSDカード交換してくれるのも楽ちん。↓ちょうどこの通路の両端にショップがある。
桃園空港から台北駅まで地上線で1時間ほどかかる。これが長くてしかも寒い!!ていうか車内冷房か送風ついてないか……!?「台湾には暖房がない」というのを風の噂で聞いていたが、もしかしてという謎の予感を得る。そして改めて外に出て、ここで衝撃を受ける。
待って、台湾寒くねぇか!?!?!?!?(15℃ぐらい)。脱ぐはずだったフリースの上着を永遠に着込むハメになる。ていうかブログ書いてる今地図見たら「12℃」だった。台湾の人死なない??(厚着をしても頑なに裸足にベランダサンダルを履いていた人々を思い出す顔)当時は南国に行く気持ちだったので、持ってきた服が薄すぎる事実に危機感を覚える。
台北駅からは板南線という地下鉄に乗り、ホテルの最寄り駅である忠孝新生駅へ。ここは台北駅の東に位置しており、「華山1914文化創意産業園区」という、日本統治時代の建物を活用したカルチャーセンターがあるので、全体的にこの辺りは結構オシャレだ。若い人がやってる小洒落たカフェも多い。
「Hua Shan Din by Cosmos Creation(天成文旅 華山町)」ホテル。かなり現代系の若い子向けオシャレホテル。内装撮り忘れちゃったのだけど、3人ベッド部屋で天井も高く、ガチガチのコンクリ壁で防音性もあり、かなり居心地が良かった。シャンプーとリンスと朝食が特によかった。あととにかく立地が最高。日本語が結構わかるスタッフもいて、ホスピタリティが高かった。中のギャラリーでやってるピカソとダリを意識しまくった現代アーティストの個展はなんかよくわからんかった。
一休みしたあとは近辺をブラブラしながらガイドブックに出ていた小籠包の店(済南鮮湯包 総店)でお昼を食べた。ネット上だと老舗風の店構えだがどうも最近リフォームしたようで謎の明るい軽食店風になってしまっていた。日本人に人気である。その後はのんびり散策をした。ガジュマルの木が全部でっかい。
「文房文化閲読空間」。統治時代の日本家屋を図書館にしている建物(指定記念物)。中は読書フリーのアートカフェ。時折写真が白ボケしているのは私のGoogle Pixelのカメラがバッキバキだからである。ついさっき新しいのを注文した。旅行前に欲しかった。なんとも言えない気分である。
台湾はイタリア人もびっくりするぐらいコーヒー・カフェ文化が盛んである。統治時代の日本(台湾総督府)が台湾の土壌に珈琲豆の栽培が合っていることを見つけて栽培技術と開発を持ち込んだのが始まりらしい。本当に驚くほど小さなコーヒーショップやカフェがピンキリで道に並んでいる。だいたい90〜150元(5〜600円)前後でめちゃくちゃ美味しい手淹れのコーヒーやラテが味わえる。日本でこのクオリティを日常的に飲もうと思ったら個人店の少なさやチェーン店の強さに苦労しそうに思える。台湾にもスタバはあるが、駅前で見かけるたびに空いてたしタクシーのおっちゃんも「スタバはみんな行かない」と言っていた。85℃というチェーン店がとにかく安くてローカルで美味しいと教えてくれたが、最終日だったので行けなかったのが悔しい。
夜は永康街へ。目当てはボディケアショップ。家族が化粧水を忘れたのと、私も欲しかったから。名前だけは知っていた阿原(YUAN)に行って化粧水と乳液を買った。
あとは道すがら胡麻のおまんじゅうを買って食べてみたり。ぱりっぱりでふわふわな分厚いパイ生地の中に胡麻がふんわり入ってるやつ。美味しかったなぁ……。
たまたまどっかのYoutubeで見ていた有名な店を見つけたので、帰り際に人数分夕飯代わりに買いホテルに持ち帰った。台湾チヂミの店である。5番の卵とチーズのやつにした。分厚いチヂミに伸びない映えないチーズと卵が入っていて美味しいが結構ジャンキーなカロリー爆弾に思えた。結構好きだった。一方、昼に近所のオーガニック系スーパーで買ったマスカットが美味しすぎてひっくり返った。人工的な甘みを抜いたシャインマスカットそのものである。ホテルのベッドに座りながらこうやって買って帰ってきたものをむしゃむしゃする。こういう晩飯が一番楽しかったりする。
<2日目>
台北市立美術館に行く。
台湾は全体的に時間の流れというか、人々の動きがのんびりしていると思う。あと圧倒的に朝が遅くて夜型だ。お店も基本的に11時からだし、その時間になるまでみんな屋台でゆったり朝ご飯を食べていたりする。そんな中で唯一9時半ぐらいから動いてくれてるのが公共施設である。
ちょうど台北ビエンナーレをやっていたので見てみる。一人90元だったと思う。おおよそ5倍にすればいいので一人450円ぐらい?他のところは70元とかもあったし、台湾は観光・見学施設が手頃だなと思う。
きれいな中庭に展示されていた集合体の一つ。
当たり前のように併設されているオシャレカフェでお茶をする。台湾の料理やお菓子ってなんでこんなにいい感じに薄味なんだろうな。本当にどこで何を食べても味が濃くなく品が良い。いい意味で淡白だな〜と感じることが多い。食道楽にうってつけというより、おばんざいとかが好きな人にはぴったりの国だと思う。レモンケーキを食べながら予定を組む。
「誠品生活松菸店」に行く(上は公式写真)。誠品生活は台湾に展開されてる百貨店やモールみたいな大型チェーン店で、本屋さんが経営している。TSUTAYAがめちゃでか百貨店を全国に展開させてる感じ?とにかく洗練されたオシャレな台湾のものを、高くてもいいから買いたかったらここに行けばだいたい揃う。NEWoManとルミネと高島屋を足して2で割った感じ。この日はたまたま広場でフリーマーケットが開かれていて、すごく賑やかだった。下部写真の左側の建物が「松山文創園区」で、序盤に説明した「華山1914文化創意産業園区」と同じカルチャーセンターである。華山〜と同じく統治時代の元タバコ工場をイノベーションした建物だ。(取り組み自体は華山〜のほうが先駆け)
お昼食べたところ。誠品生活のすぐ近くにある。ヴィーガン系のレストランで、中は賑わっていた。豆のカレーがとても美味しかった。ごはんの写真も撮ったのに写真が行方不明だ。どうして!
その後、五分埔商圈に行くことにした。五分埔は台北で一番大きい洋服の卸売市場で、業者から直接購入できるので格安で服が手に入ることで有名な場所である。以前台北を訪れたとき(2014年)に初めて行って、なかなかの衝撃を受けた記憶が……。当時は素朴ながらも凝っている感じの台湾らしい可愛い服がいっぱい並んでいる印象を受けたのだが(柄物とかすごく可愛くて何品か買った)、今回は予想以上に韓国系というか、原宿系の最低ランクみたいなパチモン系ばかりで驚いた。大通りがこんな感じの服ばかりの場所だったかよくわからない。
下着は買えた。1枚300元〜350元ぐらいだった。安いのかそうでもないのかよくわからない。
大通りから一本入った路地で、XLしかない代わりに安いワンピース専門店があったので、すごく可愛かった春色ワンピースを一着買う。頑張ってリメイクしたい。それとスカーフの専門店もあり、寒かったので薄ピンクの大判スカーフも購入した。そこは店員がすごく控えめで、珍しい店もあるもんだなぁと思った。1枚300元。大判で品の良い柄入りで1500円は安かったと思う。
この日の午後は小雨も降っていてすごく寒かった。17時頃にホテルに戻り、到底外で店を探す気力もなかったのでホテルのレストランで夕飯を取ることにした。
↑夕飯(あとメインのスープもあった)。つまみが美味しかったんだけどすんごい辛いザーサイみたいなのがあった。ちなみにこの日から私は風邪をこじらせてカッスカスの声しか出なくなっていた。テンションが上がると喋りたいことはあるのに家族にすらほぼ何も通じなくて笑うしかなかった。
↑朝ご飯。このホテル、朝食はこんな感じで台湾粥が食べられるのだけど、これがすごくよかった。お粥は無味なので好きな具を入れてのんびり食べられる。朝粥ってなんでこんなに美味しいんだろ。夜のレストランは洋中入り乱れ系なんだが、朝ご飯がとにかくよかったので、やっぱ立地含めて人におすすめしてもいいなぁ〜という感じのホテルだった。
3日目はホテルをチェックアウトし、いよいよ台南に大移動である。この日は完全に喉をやられながら就寝した。台南も寒いのかなぁと不安に思いつつ。続く。