利他、人のために何かをするということ。良いことのように思えるが、やり方を間違えればただの自己満足にかる危険もある。
他人への善意には少なからずこうしとけば喜ぶだろうという勝手な思い込が含まれてしまう。私たちは普段ある程度行動の結果が読めると思いながら生きているところがあるが、他の人が考えなんて分かるはずもなく、何が起きるか予想することはできない。
コントロールできないから、ああしなさいこうしなさいとルールを設けたり、わかりにくいことを分かりやすく、例えば数値化して見えやすくして、コントロールしやすくする。
誰のかのために良かれと思ってやったことでもその人の自由を奪ってしまう、相手を管理コントロールしようとしているのこともあるのだ。
安心と信頼。安心は想定外のことが起きないこと、全てが自分のコントロール下にあることで、信頼は想定外なことが起きることが前提にあり、相手を尊重し行動を委ねる。
利他で重要なのはコントロールできないことを前提にして、自分の計画に固執せず相手が入れる余白をつくること。コミュニケーションを通じて相手の可能性を引き出すこと。
人は分かり合えない、ということを頭では理解しているつもりでもやっぱり誰かとコミュニケーションを取る時には理解したいと思うし、して欲しいとも思ってしまう。でもそれは自分勝手な思いに相手を近づけたいという支配欲なのかもしれない。わかり合おうとなんてしなくていいのだ。理解できなくてもいい。ただ話を聞くだけでいい。