自分から逃げるのをやめた日

biscuit
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昔、大好きだったチリヌルヲワカをまた聴き始めた。YouTubeであるlyric videoを見かけたことがきっかけだった。その曲が森博嗣のVシリーズを読んだあとに聴くと作品の余韻に浸れるので一冊読み終えたら必ず聴くようになった。(まるでサスペンスドラマのエンディングテーマソングのように)

(「不可避ナ敗北」聴いていると優雅で高貴な紅子さんやどこか気だるい雰囲気のしこさんれんちゃん、孤独な保呂草さんが思い浮かんぶ。)

学生時代はアルバム「イロハ」とシングルの「新月」、あとユウさんの「てんのみかく」をずっと聴いていた。(もともとGO!GO!7188が好きだった)ところが社会人になり「白穴」が発売されたとき、CDを買ったにも関わらず全く聴けず手放してしまったのである……。そして今、改めてチリヌルヲワカの音楽を聞くようになって気づいた。私はずいぶん長い間、自分の本質を暴かれるような真に迫った音楽が聴けなくなってしまっていたのだ。チリヌルヲワカやその他のバンドやアーティストの曲を聴くことを避けた。しかし音楽を聴くことは好きなので、専らアイドルばかり聴いていた。アイドルの曲は自分とは全く関係のない架空のものとして楽しめたからであろう。(小説を読んで空想し架空の世界に行けなくなったかわりに、アイドルソングを聴くようになったのかもしれない)もちろんたくさん励まされたが、どこか他人事のような、自分はさておきアイドルが元気になってほしいという気持ちの方が大きかった。自分の夢を見るのも怖いし、自分自身について考えることも怖いというような状態が何年も続いていた。

今年に入ってから、自分が壊れてしまわないために自分自身の人生のことを考えるようになった。自分のことを考えることは辛く悲しく、もう全てやめたいと涙することが増えた。でも、だからこそ森博嗣の小説やチリヌルヲワカの音楽が糧として吸収されていく感覚がある。

そんなことを、今日UPされた動画を見て発見した。

この曲を聴いて私は驚いた。まるでこれは私に向けた応援歌じゃないか……!!まさに今、新しいことに挑戦しようとしている最中であり、また怖くなって、やっぱりやめよう、でもやめたらお先真っ暗だ……などとためらっていたところだった。

チリヌルヲワカの、私の心といま生きている現実に踏み込むような曲に背中を押されたような気がする。

これから持っていない音源を少しずつ集めていく楽しみも増えた^_−☆


追記:前提として半生をほぼアイドルの応援をすることで保ってきた人間で、なぜアイドルソングが自分(私という個人)とは無関係なのか?その理由こそが私の核なんだけど、今は言葉にすることができない。なくてはならない音楽であることだけは確か!