真・流行り神 プレイ感想

尾単
·
公開:2024/8/7

【真 流行り神 プレイ感想】

自分用の記録と、まとまった文章を書く練習をかねてやったゲームの感想とかを言語化してみようとしずインなどはじめてみました。

アカウントは結構前に取ってたんだけど運用方法考えてなくて放置だったのでこんな使い方などしてみる。

一応「他人が読むことを前提とした文章の練習」ではあるんだけど内容は別に誰かに読んでもらってどうこうというアレでもない。ただ単に文の体裁の練習。なので意味が分からないこと言ってても許して欲しい。

最近「真・流行り神」(正確にはは1・2同梱パックの1の部分)をクリアしただけだけど書けることたくさんありそうなのでこれについて書く。

「流行り神」シリーズについては結構前から名前は知っていたけどプレイしたことはない、けど評価が高いのは知ってる、程度の認識で、実際にプレイする気になったのは結構最近。多分真3が出てから。Twitterのフォロワーさんに影響されたのが直接のきっかけでした。

中古ソフトを探し回って確保して、3をやるために中古のPSPとソフトを確保した直後に無印1、2、3セットの発売が決定した。悲しみである。

無印に関しては正直「うーん、合わねえ!」って感じだったので諸々割愛。致命的にプレイヤーキャラクターが合わなかった。あと単純にUIが不親切(3で大分改善されたけど)。既読率上げるためにアホの選択肢選んで小暮さんに心配を掛けていたのマジ申し訳ねぇ。

真に関してネタバレしない程度に前評判を調べたらボロクソに言われててちょっと草生えた。グロに特化した部分と登場人物に感情移入できない、キャラのブレが激しいって意見が多いらしい。評価を受けてハードル爆下げで遊んだお陰で予想以上に楽しめた。

「真」はオムニバス形式だった無印とは違い、一本のシナリオを軸に複数のシナリオが枝分かれしていくマルチシナリオ形式を採用していて、これが私に結構ハマった。登場人物も舞台も一緒だけど、シナリオによって細かい役付け設定とかがガラっと変わる。「分岐」というより「パラレルワールド」の方が近いくらいの振れ幅。「同じ場所、同じ登場人物でいろんなホラーのジャンルの映画撮ってみました」他的な印象を受けた。呪いの市松人形が出てきたと思ったら別のルートではゾンビが出てくる。ミステリアスで知的なキーパーソンだったキャラが別のシナリオでは空気で最後どうなったかすらよくわからないで終わったりする。脳が忙しい。

以下各章ごとの雑感。ネタバレに対する配慮は一切ないです。キャラクターに対する言及ちょっとアリ。

*章の順番は私がプレイした順。

【ブラインドマン編】

最初にプレイできるシナリオ。このシナリオをクリアすると二週目以降新たな選択肢が追加されて、追加された選択肢を選ぶと新たなシナリオがプレイできるようになる。メインシナリオかつ続編に繋がる正史のルート。兼システムのチュートリアル。

都市伝説を絡めたストーリーは面白かったけど登場人物がものすごく死ぬ。景気よく死ぬ。バッドエンドも豊富なので主人公もめちゃくちゃ死ぬ。なるほどこういう路線か~をたたき込んでくるシナリオ。グロ描写も痛い描写も満載で「ついてこれる奴はついて来な!」っていう意思を感じた。ジャンルとしてはホラーミステリとサイコサスペンスの中間。

【悪霊編】

ブラインドマン編から最初に分岐しうるシナリオ。ブラインドマン編の事件があくまで人の手によって起こされていたのに対し、こっちのルートでは事件を起こしていたのは悪霊でした!という物語。ジャンルはオカルトミステリとか心霊系ホラーとかその辺。

シナリオの内容よりも、「マルチシナリオってこういうものなのか」っていう驚きの記憶のほうが鮮明。ブラインドマン編で生きてた人間が物語開始時点で既に死んでいたり、同じ人物でも性格設定が大きく違ったりするので先が読めなくて楽しい。尚ブラインドマン編と同じくらい人が死ぬけどグロ要素はほぼない。悪霊の方が殺し方がきれい。

ブラインドマン編で大活躍してくれた関元教授がたいした出番もなく留置所でひっそり死んでいたことにマルチシナリオの諸行無常を感じた。

【生け贄編】

人恐系グロサスペンス・・・・・・?強いて言うなら痛い系ホラー?無抵抗な婦女子に容赦なく暴力が浴びせられる描写の胸糞度が高い。んだけどホラーとしての不快感より絵面の汚さの不快感のほうが微妙に勝つ。プレイしててちょいちょい「きったねぇな!!」って暴言が飛び出た。絵面が汚い(二回目)

立ち絵差分とスチルのブリーフの印象が強すぎて他の事が頭に入ってこない。ブン屋あなた意外とだらしないお腹してるのね・・・・・・。主人公ちゃんの下着スチルが霞む野郎の裸の汚さ()に脳のリソースほとんど持って行かれた。何だったんだアレ。今回も教授が空気。

【パンデミック編】

ゾンビパニックもの。序盤で警察署が壊滅する。ゾンビやゾンビによる人体破壊の描写もさることながら、極限状態で倫理観を失って狂っていく人間の描写も怖い。他シナリオでは割とすぐ死ぬ風守パイセンの狂いっぷりがキレッキレでした。元は人間だった、っていう理由でゾンビ退治に消極的な主人公にちょっとイラついたけど、ラストでゾンビに噛まれた仲間を頼まれて介錯をした後、自分を救助してくれた警官隊に「人を殺したので逮捕してください」って懇願する流れが、倫理観無くしてアカンことになっていった仲間達との対比になって物語として美しい終わり方だな・・・と思うなどした。実はシナリオとして一番好き。

隙間禄でゾンビになった感染者にも意識が残っていることが明らかになったのエグいし一応主人公の行動が「正解」であったことの補強にもなってるのかな・・・?

【洗脳編】

サイコサスペンス!胸糞サイコサスペンス!(興奮)

隠しシナリオを覗いて、シナリオ通しての死者が一番少ないのがこの洗脳編。別名拷問編。

閉鎖空間で異常な心理を持つ人間に取り込まれていく課程が描かれていて怖かった。プレイ中ずっと「カルトのやり口!カルトのやり口だこれ!」って喚いてた。通過儀礼としての拷問嫌すぎる。一番怖かったのが電気ショック拷問器具のスイッチ押すのが嫌すぎて泣いちゃって主人公に対し先輩が「涙は電気通すから泣くと危ないぞ(意訳)」って心配してきたシーン。そこの感性がまともなの逆に怖い。

クリアエンドが超絶バッドエンドというメンタルに来るシナリオ。いやでも正直この終わり方めちゃくちゃ好きです。ターニングポイントはいくらでもあったのに突っ走っちゃったらこのエンドにしかたどり着けないよね!って感じのエンディング。救いのないバッドエンドを頭から浴びたいときにお勧め。

【死臭編】

ばっちい系のグロ特化ホラー・・・・・・?不快感を煽るグロ描写は多分一番尖ってた。食べ物で遊ぶんじゃない。

この章の教授がおいしい役すぎて「ええな・・・」ってなった。主人公に事件の存在を示唆し、頭脳役として情報を整理して、挙げ句の果てに脱獄して助けに来るのアツいね。その割にはあっさり人を殺しすぎですが。教授を脱獄させた人物とか無印に出てきた例の組織と関係あるのか?って思ったけどその辺一切明かされないで投げっぱなしなのでちょっと消化不良。

【寄生虫編】

寄生虫って言うかバイオパニック編というか・・・寄生虫と言うにはちょっと物足りないというか・・・・・・(寄生虫に対する謎の拘り)。

恐怖の方向性としては映画「黒い絨毯」とか「ハムナプトラ」の軍隊アリに蛆虫系の不快感を足しました、みたいな感じ。虫とか集合体とか苦手な人には厳しい。多分。「寄生虫」っていう単語から連想する、宿主に潜伏してその行動や思考を変容させたり原因不明の身体症状が進行・拡散していったり・・・・・・という恐怖の要素は薄い。そういう恐怖が欲しい人は「死の貝」を読もう。人類と寄生虫の100年戦争のノンフィクションです。ジャンルとしてはバイオホラーとかそんな名前がつくんじゃないでしょうか。ブン屋の人が一番まともな章。まとも・・・・・・まとも・・・・・・?

【人形編】

呪いの人形が無双するオカルトホラー。人形の顔が怖い。全シナリオ通してオカルト系のシナリオがこれと悪霊編の2編しかないのちょっと寂しかった。呪いの人形、対象の呪殺方法がめちゃくちゃに物理。返り血もバチくそ浴びる。

シナリオとしては可もなく不可もなく・・・?突き抜けた恐怖も不快感もないけどプレイヤーの思考の導線は一番わかりやすかったかもしれない。真犯人の動機がみみっちくて逆に良い。あとパイセンが最後までまともに無事でいてくれて嬉しかった。

【秘密クラブ編】

上記全てのシナリオでクリアエンドに辿り着くと解放される隠しシナリオ。

本編中の重大な秘密に触れたり無印との繋がりに触れたりするのかと思ってたら完全な「おまけのギャグシナリオ」だった。シナリオ分岐直後から登場人物の様子がとてもおかしい。そのくせライアーズアートはやたら難しい。ホラーですらないネタシナリオなんだけどこれまでの章をクリアしてきているとそのアホさ加減になんだか救われた気になってしまうのが悔しい。上司とパイセンが揃って無事なだけでもう満足だよ・・・・・・。洗脳編は「無事」にカウントしません。

【総合感想】

私は面白かったと思うし楽しめたけど前作タイトルかぶせる必要性あった?ってのはすごく感じた。

多少被るシステム(分岐ツリーとかカリッジポイント)はあるけどメインになるシステムは大きく違うし無印の登場人物の続投もないし。

「組織」に関することとか端々のキーワードとか無印と同じ世界なんだな・・・・・・ってのを感じる要素はあったけどそれは「同じ世界観の別タイトル」でも良くない・・・?ってのをめちゃくちゃ思いました。いろんな意味で「流行り神」ってタイトルが足引っ張ってる気がする。

前評判で言われてたグロ過剰はほんとにそう。ダメな人はダメなやつでした。貴志祐介とか内藤了とか読み慣れてるひとは全然余裕だと思うけど、テキストとはいえやってることは「死霊のはらわた」とか「SAW」とか「テリファー」とかと大して変わらない。アイタタ・・・ってなる。過剰なグロ描写もマルチシナリオに起因するキャラクターのブレも私は楽しめたけど人を選ぶ感は強いってのはすごく感じる。個人的に主人公に「主人公だけのわかりやすい強み(ライアーズアート)」があるってのがプレイ中のストレス緩和になってたように思いました。

テキストホラーとして求めていた成分はそれなりに摂取できたので私は満足です。この勢いで真2やろ。そっちも気力があったら何か書けたらいいね。

20240807 尾単

@bitan01
まとまった文章を書く練習にいろんなこと書いてます。 感想とか何が好きとかそういうのが多い。