ビットコインには独自の発行ルールが設けられており、長期的な希少性が数理的に組み込まれています。この仕組みの1つが半減期です。
ビットコインの発行上限枚数は2100万BTC に設定されています。この上限に達するまでには約120年を要する予定ですが、発行ペースは一定ではありません。
具体的には、210,000ブロックごとに、新規ブロック報酬が半分に減少していきます。最初の4年間は50BTC、次の4年間は25BTC・・・と、指数関数的に希少性が高まっていくのです。
この半減期の仕組みにより、ビットコインの長期的な供給曲線が規定されます。発行ペースは徐々に落ち着いていき、年間発行量が極めて僅かになり、最終的にはゼロになります。
言い換えれば、ビットコインは時間の経過とともに確実に希少性を増していく調達が難しい資産なのです。発行量の上限と半減期のルールが、マネタリーインフレを根本的に抑制しています。
このようなストック・フロー比率の上昇は、ビットコインの価値貯蔵手段としての魅力を一層高めることでしょう。金などの希少資産とも通じる特性を備えつつあります。
加えて、半減期のイベントごとに、ビットコインに対する市場の期待値が高まる効果も期待できます。需給の引き締まりによる価格高騰が想定されるためです。
長期的な視点で見れば、ビットコインの半減期ルールは、貨幣としての希少性とそれに伴う価値の源泉になっていると言えるでしょう。分散型デジタル通貨が初めて実現した、絶対的な希少性という特性は極めて重要な意味を持っています。