エンジニアの仕事って見えへんよねって

biwakonbu
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いう話を昨日してて、自分はエンジニアとして仕事してる中でタスクとして直接の成果が上がっていない時でも自分の業務成果が日毎で理解できるように、なるべくリアルタイムで理解して貰えるように工夫しているなーと思ったので、その話を書く。

成果物 is なに

エンジニアにとっての成果とは与えられたタスクや課題に対し、一定の良い影響を与えるコミットができるかだと思う。

ここでいうコミットは VCS のコミットではなく、事業に対してのコミットを指す。

タスクが終わらないんだから無理だろ、とか、調査タスクが全然上手く進まなくて~なんてのも良くある話なんだけど、それと成果が全くないのは話が別だろって強くいいたい。

自分が寝ていようが、仕事を真面目にやってて全く進まなかろうが、報酬を払ってる側からすると結果が同じなんだから、この理屈が通らないだろうことは理解するべきだと思ってる。

再度言うと、エンジニアの成果は影響を与えるコミットを行う事なんだよ。

成果物!成果物!成果物!

話はちょっと変わるけど、コンサルの仕事について昔不思議に思って考えていた事がある。

何が不思議だったのかというと、コンサルは相談されて方針提案など、助言をするのが仕事な訳なんだけど、IT コンサル系、戦略コンサル系は全然違う方向性な気がしたからだった。

税理士とかの士業系の仕事はなんとなく想像し易く、ライセンス業でかつ専門知識を持って法的に必要な要件を達成しつつ対応を行う、代行を行うなどを仕事とする訳だ。

けど、IT、戦略コンサルは別にライセンスもないし、専門知識はあるにはあるが、経営にコミットする程のものでもない気はする。

なぜかというと、他人の経営をなんとかできるんならその人がその事業をやれば上手くいく筈だから。でも多分そこを本当に 100% の確度でなんとかできると思って発注する人はほぼいないのではないかと思っている。

じゃあ何にあんなにバカ高い金額を払うのかというと、膨大な資料の調査と社内内情の調査とそれを加味したプランのドキュメントと提案だと思う。

そして客が急に振ったお題に対し、熱量高い情報を翌朝に持ち込む行動の速さじゃないかなと思えた。常に顧客の気持ちをコントロールするためにバリューという見えないものを出すために努力しているように思うけど、実は顧客が認識できるバリューなんてのは視覚化されるもの程度でしかないという事の裏付けではないかなーと考えついた。

つまり極端な話、成果物なんてのはなんでも良く、視覚化され、後に残るものが重要であり、それを提供する速度が速ければ速いほど喜ばれ、遅ければ遅いほど疎まれるという事なんだろう。

エンジニアも他の職業もそうなんじゃないだろうか。

成果物に疎いひとたち

この成果物をエンジニアは誤解しがちで、与えられたタスクを完了するまでだんまりで、本当にどうしようもなくなった時に助けを求めてくる人が本当におおい。

助けを依頼するなら早ければ早いほどいいし、自分の考えを叩いて貰うのも早い方が良い。これらの発言をする事も成果物と言えるんじゃないだろうか。

また、自分が悪銭苦闘している時にその記録を残さない人が多く、完了した後も残さない事が多いが、顧客からすると終わらない時はなぜ終わらないのか不明で、終わった時も何故終わったのかが不明のまま簡単な共有をうけて終わりになる。

これでは似た問題が発生した時に過去に解決した人へ聞けない場合、何も分からないし、組織としては何も前進しない。単に目の前の頭を悩ませる問題が一つなくなっただけだ。またその問題がやってこないという問題に目を背けるならそれでもいいけど。

自分が仕事をした証跡

学生の頃研究室の先輩に「成果を見せるのが仕事や」という旨の事を教えられ、学生の当時は仕事をちゃんとやっていれば評価されるべきだし、成果表明しないと評価されないのは体制が悪すぎると思っていたが、産業で仕事をして如実にその意味を理解できた。

それは体制の善し悪しにかかわらず成果を見せる事は重要で、見せないのであればマネジメントを行う人の仕事を妨害しているとも言えるからだった。100% 自己完結するお金稼ぎならそれでいいけど、お店をやるにしても、サラリーマンをやるにしても何をしていても成果を表明しないといけない対象がほぼいて、しかもこちらの事情なんて知らないんだというのが良くわかった。

EC で買った商品が 1 週間連絡がこず商品も届かなかったら詐欺を疑うし、リモートで仕事をしている社員が連絡しても反応がいつも遅すぎるならサボっている事を疑う。これは普通の事で、おかしな話ではないと思う。

でもいがいとこれを平気でやる人も店も結構多い。

フルリモートの是非みたいなものがよく X でも語られるけど、正直オフラインで仕事しているというのは、成果物を常に一定量提出している状態なので、実はめちゃくちゃ自分の仕事評価についてブーストが掛かっているんだよなと気付いた。

仕事をする場合でも、顧客評価は現地で作業してくれる方が圧倒的に高くなる。準委任なら尚更。

その上で、意識して出すべき証跡とは何か。これはオフラインで仕事をしていようが、リモートだろうが一緒で、目で確認できるものだという事になる。PR だったり、ドキュメントだったり、チームとのやりとりだったり。

業務上の承認者というのは暇人ではないので、いちいち誰が誰と会話をしてどんな意思決定をして、どんなアクションをとっていて、どんな結果をもたらしたのかなんて追っていない。

追っているのは自分の持っている KPI であり、その先にある数字や感触だ。これの成果がでているうちは大して内部調査はしてこないし、問題視されにくいが一度問題視されると掘り尽される。この時に身を守るのは自分の普段のアウトプットだし、そもそも疑いを掛けられないためには周りに自分のアウトプットを周知する必要がある。

つまり、アウトプットはしつつ、それに価値を感じさせ、周囲には自分の活動が少なくともチームにとって有用である事を示す必要がある。そうじゃないと疑われた時に誰も擁護できないし、何かある度に疑いをかけられるようになる。

そんな事は気にしない人っていったい

残念ながらそういう人は沢山いるのでいちいち気にはしてられないんだけど、周囲からの自分の評価を育てる気がないように感じる。

でも多分それは勘違いで、気がないのではなくそれが自分にとって良い結果を産むと知らなくて今までやってこきていないため、今更やり方を変える方法も分からないという感じなんだと思う。

指導する仕事をやってきて思うのは、本当に未知の事に自分で立ち向かう方法を知らず、知らないという理由で自分でアクションを取れない人が多いなと感じているので、これはそういうもんなんだと思う。

じゃあそういう人に教えたら身につくのかというと、残念ながらつかないようだった。なんでなんだろう。

難しいから?いや、そんな事はない筈。

内容の善し悪しは難しさが存在するけど、アウトプットを出して、成果が分かり易くでない時は状況を整理した情報を書くなりドキュメントを作成するなりして誰かに伝え、相談する事はそんなに難しくない。

でも今までの経験での成果物を出せない人の共通点はある。

それは情報共有ができなかったり、決められたルールが全く守れなかったりする人なんだろうと思う。つまり人間力が低い人だという話になる。

会社の始業に間に合う形で毎朝起きて出社できない。リモートじゃないと働けない。定期的に報告を入れる事ができない。ドキュメントを書きたくない。自分のアクションに疑問を持てず相談できない。

こういう人は結構成果物に対して鈍感で、それを成果物として見てるからちゃんと書いてくれとお願いしても書いてくれなかったりしているように思う。

いや、いいから報告してくれ。

@biwakonbu
ブログも X も気合が必要になってきちゃったので誰にも遠慮せずだらだら日記を書くところにしたいと思います。 プログラミングとか教育とかいろいろ。