プロダクト開発に長年関わって来たが、もし10年前にタイムマシーンで戻れるとしたら、10年前の時点で何をするだろか?と考えてみた
先ず、物事を論理的に考え過ぎないようにする、と思う。大抵のことは立証できないので、一旦やってみようと周りに言うと思う。論理的に考えて作ったプロダクトが全然上手くいかないことが多々あったから
リサーチャーは要らないって言うと思う。業務理解に乏しい人がいくらリサーチしてもインサイトは見つからない。表層的なことだけわかって分かった気になってしまう。リサーチに時間を費やし過ぎた所為でチャンスを逃したと思っている
代わりにドメインスペシャリストを沢山雇う。彼らはゲームのルールを知っている。彼らは言語化できない暗黙知を元にインサイトを見つけ出し、確かな仮説を作り、検証・仮説更新を繰り返すと思う
上手くいったことはもう一回やる。「入口プロダクト」と「コアプロダクト」をどちらも作る。流入元と流入先をどちらも作ることで物事はかなり上手くいった
PMFはかなり難しい、と肝に銘じて動くと思う。スキル高い人達が集まって凡ゆる方向を模索しプロダクトを作ったが、殆ど上手くいかなかった。PMFを達成しよう、とは言わず、小さなPSFと小さなPMFを地層のように重ねていこう、と訴えかけると思う
純粋なPdMを長期で置くことはしない。プロダクトデリバリーに特化した人は、事業貢献度が低く、途中でワークしなくなることが分かっているから。替わりに事業ドメインに詳しいビジネスサイドの人をTopに据える
「ターゲットユーザーのペインは何か?」と言う問いは深淵なので、その前提で色々考えると思う。気軽に「ペインが見つかった」「ペインは深い」と言った言葉は使わない。ユーザーセグメントって言ってユーザー企業全体を綺麗に分けることができた、と思っても実態は1社1社異なっているので、そんな簡単に攻略はできない
超優秀な一人がプロダクト開発チーム全体を統括するスタイルを採用しない。その人が居なくなると大変なことになるから
M&Aは足元の外ではなく、足元付近で行う。足元付近は散々やったしもう金脈は埋まっていない筈と思って後発に先を越されてしまった、ので同じ過ちは繰り返さない
コンパウンドスタートアップの概念を早期に理解し、データを基軸にプロダクトや組織を作っていく。結果バンドル戦略とプライシング優位性、ミドルウェアへの過度な投資を実現できる(ERP構想を容易に描けるようになる。シングルSaaSの付け重ねはとても手間がかかる)