プロセス(過程)とアウトカム(結果)の違い

世の中には「プロセスはどうでも良い、アウトカムが全て」と言う人がいる(私もそっち派)。だが、これは字面程単純じゃない

アウトカムを出したい人、例えば、経営者やPdMは、常に「アウトカム」を出してくれ、と言う。当然

一方で、それを創出するための機能、例えば、デザイナーやエンジニア、セールスの人達は、アウトカムを出さないといけないことは分かっていながらもアウトカム創出のプロセスの中にいる。プロセスを常に感じている、中で生まれるものがアウトプット。プロセスの中でアウトプットを作っている、ステークホルダーから生み出されるアウトプットの総合体がアウトカムになる

「プロセスの中にいる人達」がアウトプットを生み出さない限り、アウトカムは生まれない。そう考えるとアウトカムを出したい人がやるべきことは、「プロセスへのコミット」となる。プロセスが良くなれば、そこにインセンティブが生まれれば、良質なアウトプットが生まれれば、結果アウトカムが出現する

なら、アウトカムを出したい人ができることは何か?色々あると思うが、いくつか抜粋する

一つは、「ゴールを明確に示す」である

ゴールはどこか?を何度も何度も言い、ステークホルダーの記憶に定着させていく。ゴールは分かり易いものである必要がある。ゴールが分かれば、「あそこに向かっているのか?」と理解しステークホルダーはそのプロセスに意味を見出せる

次にゴールは共感性のあるものでなければ、いけない。ステークホルダーにとって納得感のあるゴールを設定できると、迷いなくそこに向かっていける。どうそれを実現するのか?「自分(アウトカムを出したい人)のゴールと相手(プロセスの中にいる人)のゴールをできるだけ整合させる(整合しているように思ってもらえるようにする)」である

「アウトプットが生まれ易い環境を整備する」のも一つの手。沢山アウトプットが生まれれば、光るアイデアが生まれる可能性も上がるし、アウトカムはアウトプットとアウトプットを繋げて作り出すものなので。心理的安全性の確保、プロダクトリサーチ(アイデア創出の装置)の浸透等は、これに寄与する

「次々に生まれるアウトプットを繋げて一つのアウトプットに形作っていく」というのもある。デザイナーが作ったデザインをエンジニアメンバーに渡し、それをマーケがマーケティングできるようにして、セールスが売れるようにする。皆のアイデア(アウトプット)を集め統合し、一つに収斂することをファシリテートする。昨今ワークショップデザインが流行っているが、PdMにとって有効なツールであることは間違いないと思う

アウトカムを出したい人は、プロセスに大部分の意識を向けるべきだと思う

@blackblue
日々の出来事や人と話して知ったことを書こうと思う。