デザイナーのスキルセットを分解し、それぞれにどのような伸び代の段階があるか考えてみる。デザインという概念は曖昧性が高くその言葉を紐解く所から始め、デザイナーのスキル項目に分類してみる
デザインとは何か?上流と下流に分かれることを前提に「リサーチ」と「デザイン」と「コミュニケーション」に分かれると思う。リサーチで作るものを決めそれを実態にデザインし、一方でコミュニケーションスキルは常に要求される。こう考えると前提としてのコミュニケーションスキルの上にリサーチとデザインが載る形がデザイナーのスキルセットの一つの構造と言えるのではないか?次にそれぞれを分解し、段階に分けてみたいと思う
リサーチ:探索型・検証型リサーチ。インタビュー、アンケート。仮説生成・検証。言語化・ロジカルシンキング。要件定義
デザイン:プロトタイピング、UI、コンポーネント、コミュニケーションデザイン、デザインシステム、ユーザーテスト
コミュニケーション:ファシリテーション、コンサルテーション、ワークショップ、ドキュメンテーション、同期・非同期コミュニケーション、合意形成力、越境スキル、等々
上記のように分解した時に難易度 = 組織への貢献度の軸で分類し、その上で段階指標を設け、評価制度の輪郭を作っていく訳だが、それだけだと構造として不可欠である。組み合わせ × 掛け合わせの概念が抜けている。◯◯型のデザイナーと言うようにデザイナーにもタイプがある。そのタイプ・種別を考慮せずにデザイナーの評価制度を作ってしまうと画一化されたデザイン組織しか表現できず逆にデザイナーの可能性に制限をかけてしまう結果になってしまう。ではその組み合わせとはどのようなものが想定されるか?
リサーチ × プロトタイピング
UI × デザインシステム
合意形成力 × UI
コミュニケーションデザイン × 越境スキル
言語化・ロジカルシンキング × ユーザーテスト
etc
このようにデザイナーのスキルセットには組み合わせの概念があり、どのようなタイプを志向するか?適性があるか?はデザイナーによって異なる、のでその部分も評価制度に組み込む必要がある。更に以下2つの要素を組み込む必要がある
専門職型 or マネジメント型
発信力(セルフブランディング)
どちらも「(社内外への)影響力」と言う広義の概念に紐付いている。影響力が齎す効果は、デザインの民主化、つまり「デザイナーの存在を消す事」であると言われている。デザインスキルが共通スキルになりつつある今、デザイナーを多く抱える組織よりもデザインスキルを備えたメンバーを多く擁する組織の方が機動力が高い事は言うまでもない
【結論】問いは、「デザイナーとしての影響力を持つ為の要素の組み合わせとは?」になる。ゴールは「影響力を持つ事」。それにより「デザインを民主化し、組織内にデザインアセットを装着する事」。鍵になるのは「個の拡張(セルフブランディング)」と「周囲の拡張(マネジメントスキル)」。その基盤としての各種デザインスキル
【概念】↓
デザイナーとしての影響力(社内外)
セルフブランディング or マネジメントスキル( or エキスパートへの道)
デザインの各種スキルセット