道具の使い勝手を確認したいと思い、それをモニタに使ってもらう
すると上手く使えていない様子が伺えたとする。なぜ上手く使えなかったのか、聞いてみようと思い、聞いてみるときの聞き方で、回答は大きく変わる
こうやって聞くと良い
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「それを使っているときに使うのに手間取っている様子でしたが」
「あ、ですね。ちょっと使いにくかったかもしれないです」
「使いにくかったですか。先程、使っているときにどんなことを考えていたか教えてもらえますか?」
「あ、手元部分が持ちにくいなと思い、どこを掴めば良いんだろうって思っていました」
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みたいな会話になり、結果として「その道具を使ったときに何が使いにくかったのか?」について発話を得ることができた
では、他の聞き方だとどうなるか?
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(途中までの会話は上記と同様)
「使いにくかったですか。先程、使っているときにどう感じましたか?」
「あ、使いにくいなって感じました」
「そうですか。そのときに感じたことをもう少し詳しく教えて頂けますか?」
「凄い使いにくいなって感じました」
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みたいな会話になる。「どう感じましたか?」と聞いてしまうと、感覚的なこと = 抽象的でつまり論理的でないこと、を答えてしまう、と結果として有用な発話(上手く使えなかったときに考えていた思考プロセス)を得ることができない
では、こう聞くとどうなるか?
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(途中までの会話は上記と同様)
「使いにくかったですか。先程、使っているときにどう思いましたか?」
「ちょっと使い方が難しいなって思いました」
「成程、、、それを使ってみて思ったことをもう少し詳しく教えて頂けますか?」
「詳しくですか、、、使うの結構難しいなって思いました。特に手元部分とか」
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みたいな会話になる。「どう思いましたか?」と聞くと、感想と言うか、その時に何となく思ったこと(言語化されていない感覚値に近い考え途中の発想)を言ってしまう
聞き方一つで出力(相手の回答)は大きく変わる
「どう感じたか?」とか「どう思ったか?」と聞いてしまうと、相手の思考プロセス(考えていたこと)を聞き出すことはできない(そのときに考えていたことを教えて下さい、と言わないと「相手が考えていたこと」を聞き出すことはできない、のはちょっと考えれば分かると思うが)
勿論、そうやって聞いてしまったとしても、後半により深掘って聞いていけば、相手の思考経緯を聞き出すことはできる、と思うが、やるなら始めから聞いてしまった方が良い(リサーチの時間は限られているので)