2月

りせ
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2/21

自分の心に巣食う暗いものと、うまく折り合いをつけて同居すること。怪しい魅力として捉えるのではなく、真の理解を示そうとしてくれるひとを大切にすること。ありたいわたしであるために自分が信じるものとなりたいものを両立させること。Notionを始めようと思ったものの、使用したいと思ったテンプレが有料だった。続けられるか分からないものに最初から投資できるほどの余裕はないし。どうしよう。

2/22

『嘘の木』が非常に優れた作品だった。幻想小説かと思いきや、もっともっと現実的で。自分の女性性に嫌悪感を抱いていた少女が、軽蔑していた母親を含む周りの女性たちも自分のやり方できちんと闘っていることに気づく成長物語。主人公のフェイスのこと、ぎゅってしてあげたくなった。Notionの代わりにしずかなインターネットにした。せっかく大好きな人から名前をもらったのだから、頑張って続けたい。ここと読書メーターとnoteとはてなを両立できたらいいな。

2/23

Aの友達にインターネット上では女の子として振舞っているひとがいる。それは構わないし、そもそもわたしが構おうが構わなかろうがそのひとの自由だ。なりたい自分でいることをとめる権利なんて誰も持ち得ない。わたしがいただけないのはAとの特別な関係性を匂わせる彼女の発言だ。言葉を選ばなければ、目障りだし、邪魔だし、許せない。(わたしが嫉妬深い方であることを抜きにしても)彼女が実は男性であると知っているのは本当に限られたごく親しい人間だけのようで、Aと彼女が属する集団のほとんどの人は女性だと信じ込んでいるらしい。この状況を踏まえて、彼女の発言を振り返ろう。『いつも相談とかわがままきいてくれてありがとう これからも色々出かけてあそぼね』『この間もふたりで出かけたよね横乗せてくれたよね』これを見て周りがどう思うのか、考えてもみないのだろうか?関係性を誤解されるとは思わないのだろうか?Aとお付き合いしているわたしの立場は?わたしと喧嘩がしたくてわざと匂わせるような発言をしているの?そんな彼女のデリカシーのなさが不快であるとAに朝、打ち明けた。あまりいい発言ではないけれど、少しもやもやが晴れた気がする。何事も溜め込むのはよくない。ただその8割くらいは、わざわざ言う必要のないことだろうから線引きが難しい。

2/24

なんとなく何もする気が起きなくて、午後までほとんど寝ていた。前の倍睡眠時間をとっているつもりだけれど、それでも頭がぼーっとしたまま。趣味の交友関係を広げたい。でもタグ用の画像をつくるのが絶妙にめんどくさく、できずにいる。ピンクもかわいいものも好きだけれど、まったく関わったこともなければお互い関心の対象にもあがらなさそうなひとにまた「痛い」と言われるのが怖いのかもしれない。タロちゃんからかわいいことも強いことも諦めなくていいし両立できるって学びを得たのだから、できる限り前向きになりたいとは思う。あつ森もまたやりたい。かわいいに囲まれたい。わたしが信じているものたちよ、わたしを守って。本はハーディングの『嘘の木』の素晴らしい余韻を味わいながら、『影を呑んだ少女』を読んでいる途中。こちらの方が雰囲気が絵になって好きかもしれない。同じぐらいの年代のイギリスが舞台の皆川博子の『開かせていただき光栄です』でも若干言及されてたけど、クマいじめ残酷すぎっ。人間という生き物の業の深さにびっくりする。

2/25

かわいいものに囲まれるためにどうぶつの森をやりながら、飽きてきたら努力値を振って、また飽きてきたらどうぶつの森をやるの繰り返し。『影を呑んだ少女』が変わらず素晴らしい。メイクピースがレディ・モーガンに語りかけるところで泣いてしまった。心象世界の描写が好きなひとには刺さりそうな本だと思う。あと『九年目の魔法』が好きなひとにも。

「あたしのいちばん暗い秘密と悲しみを知ってる。それを使ってあたしを苦しめて、弱らせて、心を打ち砕くことだってできた。でも、あなたはしなかった。あなたはどうしようもないひねくれ者だけれど、賢くて勇敢で、なにかを勝ちとることの意味を知ってる。そこが、ほかの上の方たちよりいいところだよ。あたしはあなたを壊したくない。あなたについて知りたいし、あなたから学びたい。降伏する気はないけれど、協力してくれるなら、ここにあなたの居場所はある」

フランシス・ハーディング 『影を呑んだ少女』東京創元社 頁379 第六部 ホワイトハロウ

2/26

相変わらず労働環境が終わってる。怒りしかわいてこないので、今日はSについて書く。初めて彼が心のうちを語った時、やっぱりこの子も同じ気持ちを抱えてきたんだと思った。本当はそのひとと仲良くなりたいだけなのに、自分に自信がなくて言い出せなくて、向こうがわたしに気づいてくれるような何かが欲しいと思ってしまう。向こうからわたしと仲良くなりたい、と思ってもらえるような何か。それは知識であり、美しさでもあり、力でもあり、抽象的な言い方をするならそのひとの目に留まるだけの強さ。でもそれは、わたしだけの価値尺度であって、そのひとは全く違う捉え方でわたしを見ているから、どこまでいっても本当に欲しいものは手に入らない。「わたしがあなたを好きなように、あなたがわたしを好きになってくれるようなわたし」でなければ友達になれないなんて、こちら側の穿った思い込みでしかないとは、分かってはいるんだけれど。Sは痛ましくてきれいな男の子だと思う。こんな素敵な子が生み出されたこと、その瞬間にわたしが立ち会えたことに感謝したいな。

2/27

図書館の本を延長し忘れ、読み途中での返却になってしまったのがショック!ハーディングを3作続いて読んだ中で、『カッコーの歌』がいちばん好き。トリスの正体がわかった時は鳥肌がたった。本の返却ついでにハーディングの他作品を手に取りつつ、ジェフリー・フォードの短編集を発見し、ごきげんになりながら一緒に借りた。(『影を呑んだ少女』のおかげで『九年目の魔法』を復習したくなったので、それも借りた)金原瑞人の翻訳ものとか金井美恵子とか笙野頼子も読み漁りたい。でもそれはまた次の機会に。今日はポケモンデーの告知が今からとっても楽しみ。BWのおはなしはBW2のおかげで救われている部分が多いから、片方しかリメイクできないなら眠らせておいてあげてほしいな。でも、自分よりも下の世代に良さを知ってもらえるのもリメイクの醍醐味だから、どちらがいいとは言えない。それに、多分どういう結果になったとしてもわたしは喜ぶだろう。

2/29

環境を変えようと思ったのは、台所に立つあの横顔が寂しそうだったからだ。料理全般が苦手であり嫌いであるわたしの代わりにいつもご飯を作ってくれるのはAで、私が気まぐれに作ったありきたりなものにアレンジを加えて美味しくしてくれることもある。どうせ一緒にいても手伝うこともないのだし、稼いでいない方が家事をやるのは当然だと思って、彼が料理をしている間に違うことをしていたあのころのわたしは傲慢だった。たとえわたしが役に立たなくても、洗い物や片付けしかできなくても、隣でミラクル交換をしていてもただ同じ場所にいるだけで嬉しそうな顔をしていることに気づいたのは最近のことだ。一緒に暮らし始めたばかりの頃、わたしが作ったバカでかい具材の豚汁や具のない焼きそばを「作ってくれるだけで嬉しい」と喜んでくれたことさえ忘れていた。もともとAは言葉にするのは得意な方じゃない。何がしたいとかどこに行きたいとか、どうしてほしいとか、自分からはっきりと言わないタイプだ。だからきっとこれは、そういうことを望んでいるのだと思った。そのために仕事を辞めると決めた。(ゲームをやる時間や本を読む時間がもっと欲しかったから、もあります)やろうと決めてから思っていたよりも早く、欲しかった会社の内定を勝ち取ることができた。まだどこにするかは決めていないけれど、新しい環境に行くまで、死なない程度に頑張ろうと思う。明日からは3月だし。早いものでもう河津桜が満開で、きれいです。とてもきれいです、先生。