月一度忘れたようにそこへ行き ただ帰っては減る燃料
マチカフェのアイスコーヒーがだれにでも『くちびるでPUSH』と視線をよこす
美しい思い出さえもくたくたに首が伸びてるバンT捨てる
ほしい1着とそうでもない2着を買う速度は軌跡が見える
メルちゃんが乳飲み子とは思えん弁当を食べていますねお疲れ様です
飛び石の連休を知り、平日はみな水中の自覚があるのだ
秋はもうまぼろしになり背中が湿り高まる拍動と目眩
私より頑張っている人に頑張ってというの間違ってたな
簡単に沼と言うなよドラム缶セルフで詰まって沈んでからだよ
まっすぐに光の粉をまぶしてよ皆の矛盾でくずれるお城
その布を傷つけた人が傷つくように使ってくれなど誰が頼んだ
血が出たらちぎって使ってよい あたたまるために燃やしてもよい
ひとりでに鳴らされた音に目を閉じる涼しい空気が震えて燃える
畳、座布団、わたしたち、頭上に咲く花、阿弥陀如来も踊り出す
眠れない夜は見えない空気圧のせいにして私は進まぬ自転車になり
外見が記憶と異なる所まで着いていたのね生きてきたのね
ましかくに光ななめ射す白い部屋 うそとほんとうが左に右に
お願いをしておきながらもネガティブなのだ丸い顔して
1時間前に私もそこにいたチェーンの茶店でこんにちは
ほしいもの見つからなくてもほしかった時間は過ごせたと思ってる
いま乗った電車より早い悪口よ線路よ続くなどこまでも