画面上サーフボードでくぐる波しかたなくアクセルを踏む
友愛やノンアルコールのポップスがあるなら運転しない歌も歌おう
「チベカジマ」いつも言いたいし言われたい労働嫌いこの町嫌い
オンニともヒョンとも呼べず苦しんだ時間をサムチョンが解決した
アイドルが性愛捨ててありのまま歌える日を祈ってばかり
「気をつけて」互いに振り返らないバイバイまたね元気でね
今生の別れではないと確信しお土産だらけの背中を見る
詩歌が好まれる言語で盗用ではなく分かち合えたなら
だれしもに第一言語があるはずだ老人ホームで赤ちゃん言葉
宿題を出さない連帯責任を未だに背負う毎日です
質問が即座にできんわからんことはわからんがです
眠れない日も健やかならぬ日も踊ろうよ今だけ見つめて
処方箋つよくなってもわたくしはよわいままの野良の事務員
だれでもトイレを遠慮し慣れた痛みとスカートを示す入口へ
希望は絶望になり得るのに絶望は絶望のままでいるね
北陸の海は荒いな深い底見飽きるほどに自分のようで
この土地でデモは起きないなぜならば知らんぷりが成り立つからだ
動けなくなってもいいよう整える回せぬレコード読めない本
透明の粒を毎日チェックしてポリュンポリュンと地層を創る
PCに布を被せてお葬式退勤ボタンを押したあと
暗殺者リストに入るクィアたち銃口なんて知らなくていい
削れや風化は人に似てるから岩が好き
流動を続けるように指向は変わる自認は揺らぐ