20240510 山と季節

Bの日記
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山ってただの緑じゃない

「山」という言葉を聞いて私の脳裏に浮かぶのは深緑の連なる山の景色だが、実際の山を見ると青々としげる木々の中に新緑のさわやかな黄緑色や枯れ木のくすんだ茶色が点々と斑模様を作っている。

ちょうど今は初夏ということもあり、広葉常緑樹たちのなかに新芽の鮮やかな彩りが見える。若い芽ほど日の光を求めて古い葉より上に伸びるため、明るい葉と暗い葉が2層の構造を作り、なんだかインナーカラーっぽい見た目だなと思ったことがある。

これが秋にかけて赤や茶色へと変化し、冬には枯れて山を低い彩度に落ち着かせる。

山とは不変の象徴でもある、動かざること山のごとしとも言うように。確かに山岳の形状を遠くから見るだけであれば、災害でも起きなければ滅多に変わることはない。

それでも近くで見ると思いのほか、四季の移りとわずかな変遷を経ているもので、普段何気なく見ている風景も変化の只中にあることを感じさせる。

自然を見つめ物思いにふけるのは楽しい。時間とともに変わる姿を今後もふとした時に見ていきたい。

@bsoon
特技は文字をかさましすることです