不穏の匂い。心臓が動く。美しい眠気。命は不気味だ。冷たい。僕の戦慄を溶かしてくれ。星を夢想する。暗い夜空に、ひとつ、輝く星を。肉体の奥から叫び声がする。涙がにじむ。骨まで孤独の声がする。天使の声。僕を包む声。僕を赦す声。もういいんだよ。僕は戦っている。夜と。命と。この戦いはいつ終わるのか? もういいんだよ。凍える。ひりつく冷たさ。皮膚を剝がす冷たさ。天使が僕を連れて行ってくれる? 何も感じない世界に。透明な世界に。もういんだよ。永遠の眠り。甘美な夢。僕は幸せになれますか? 僕を連れて行って! 痛くない世界に。透明な世界に。この涙は翼? もういいんだよ。春の温もりのなかで、永遠のまどろみを。この涙は翼になりますか? 夢に沈む。夢をみて、僕の肉体は透明になっていく。透明だよ。もういいんだよ。天使の手を取ると、残酷な天使が微笑む。大丈夫。少し眠るだけ。羽ばたく夢。永遠の春。永遠の太陽。永遠の眠り。かなしみもきっとかがやくよ! ひとりの夜に溢れた涙もきっとかがやくよ! すべての夜は透明になる。すべてのかなしみは透明になる。このうちゅうで、とうめいになる。ぼくのちいさなこえ。ちいさなことば。ちいさなつばさ。いたみやかなしみ。それをいとおしくだきしめる。きっととうめいになるから。きっときれいにかがやくから。