頼むから静かにしてくれ

文学少女
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 ベッドで目をつむる。疲れた。頭が痛い。右脳から額の右側に、一筋の激痛が蠢いている。疲れた。疲れた。ただ、眠りたい。安らかに、眠りたい。頭が痛い。ずきずきと、神経を削り続ける。僕はただ眠りたいのだ。すっ、と、眠りたいのだ。どうして眠れないんだ。頭が痛い。疲れた。何も感じたくない。僕を無の世界に連れて行ってほしい。眠りたい、いや、今すぐ気絶したい。僕を痛みから解放してほしい。あぁ、うるさい。わめかないでくれ。僕は寝たいんだ。大きな声を出さないでくれ。頼むから。僕を放っておいてくれ。僕を静かな世界においてくれ。僕を寝かせてくれ。頭が痛いんだ。疲れたんだ。なんで眠れないんだ。こんなに疲れているのに。こんなに苦しいのに。どうして眠れないんだ。どうしてどんどん頭が冴えてくるんだ。僕の体には眠りが必要なのに。今すぐに必要なのに。なんでだ。なんでなんだ。僕はいつまでこんなことをしていればいいんだ。早く眠りたい。何も感じたくない。安らかに眠りたい。どうして、どうしてだ。あぁ頭が痛い。うるさい。もういっそ、死んでしまいたい。はやく解放されたい。僕を寝かせてくれ。僕をそっとしてくれ。僕は疲れたんだ。疲れたんだよ。だから、大きな声をださないでくれ。そっとしてくれ。頼むから、静かにしてくれ。そういえば、レイモンド・カーヴァーが、そんな作品を書いていたな。